罪悪感を抱くほど自由で非常識な独立 -プライベートサロン LiME HAIR SALON-

 

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横浜の住宅街でひっそりと「LiME HAIR SALON」というプライベートサロンを経営している古木 数馬(ふるき かずま)さん。スマートフォンアプリを開発するIT企業を立ち上げた起業家としての顔も持つ「ニュータイプ」の美容師として有名になりつつあります。今回はそんな古木さんの独立ストーリーに迫りました。

 

突然のクビ宣告でウツ状態に…どん底からの再出発

 

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「キミは情熱がありすぎて、僕には扱い切れない。辞めてくれないか?」

 

勤めていたサロンのオーナーから、その一言を聞いたときは、目の前が真っ暗になりました。その言葉に嘘偽りはなく、正直な気持ちを話してくれたのだと思います。でも、当時の僕は20代前半。お店のためによかれてと思ってやってきたことが全否定されたわけで、普通の精神状態ではいられません。その後、2ヶ月くらい眠れなくなりました。

 

気力が湧かない日々の中、僕の背中を押してくれたのは、メダルを獲得したオリンピック選手。ソファで横になりながら、最高の演技を披露し、銅メダルを獲得した瞬間をリアルタイムで見たんです。彼もケガや挫折を乗り越えて、今、表彰台に立っている…なんか勇気が出てきたんですよね。

 

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それで、バイクで屋久島に行くことに。理由は単純。パッと最初に「屋久杉をみたいな」と思ったから。僕の名前も古い木って書くし・・・みたいな(笑)。眠れないからとにかく何か疲れることをしようと思ったのが動機でした。それで本当にバイクを飛ばして2日で屋久島まで行っちゃったんです。強行スケジュールでボロボロになりながら、ようやく屋久杉を見た感想が「なんだよ、ただの古い木じゃん」(笑)。ただ、そのおかげでぐっすり眠れるようになったのでよかったんですけれど。

 

その後、次第に元気を取り戻しつつあったけれど、仕事もないし、お金もない。そんな中、昔からの友人が「髪を切ってよ」って言ってくれたんです。家で施術をしたあと、「少ないけど受け取ってよ」といってお金を渡してくれました。「そんなつもりじゃないからいいよ」と答えたんですが、喜んでもらえたのがすごくうれしかったし、「やっぱり美容師の仕事っていいな」って心の底から思ったんです。

 

 >雑誌に出て有名になることは自分のゴールではなかった

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