わたしの履歴書-異業種から美容師さんへ転職しました-

 

-CLARICA&STRAMA林貴史さんの履歴書-

 

25歳でこの業界に飛び込みましたが

美容師の世界では25歳は決してスタートするのに遅くない年齢です

 

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-前職はなんですか?

 

「アパレルです。セレクトショップで働いていました」

 

-なぜ美容師に転職しようと思ったのですか?

 

「お客さまが洋服によって変わる姿をずっと見てきたのですが、接客をするなかで『あぁ、こんな髪型だったらもっとこの洋服が映えるのに』とか『こんな髪型の方が似合うのに』と思うことが多かったんです。洋服と髪型のトータルコーディネートができる人になりたいと思って、美容師の資格を取って、美容師になりました」

 

-美容師に転職するというのは、簡単な決断ではなかったと思います。なぜあえて困難な道を選んだのですか?

 

「僕の場合、目標があったので、すんなりと転職に踏み切れました。周りには『厳しい世界だからやめとけ』って言われたりもしましたが、技術職だから修行の時期があるのは当たり前だと思っていたので、苦労も受け入れることができました」

 

-美容師に転職したことで苦労したことは?

 

「先ほど『修行の時期があるのは当たり前と思っていた』と言いましたが、アシスタント時代の体力のしんどさは、その覚悟をはるかに超えるものでした。僕自身がいろいろ考えてしまうタイプで、行動が一歩遅れて先輩に怒られてしまったり、というのもありました」

 

-美容師として働き始めた時に、前職の何が活かされましたか?

 

「カットモデルさんの撮影で、先輩のスタイリストさんにモデルさんの着る服のアドバイスを求められたりしたときは、アパレル経験があって良かったなと思いました。あとは、洋服を売り物のようにたためるというスキルも、案外役に立ちました。お客さまの上着を売り物のようにきれいにたたんでおいて、帰り際にダメ押しの感動を与えるんです。僕にしかできないサプライズなので、喜ばれましたね」

 

-美容師としてやりがいを感じることは何ですか?

 

「やっぱり『ありがとう』の言葉を聞くと、美容師をやってて良かったと思いますね。美容師ってハサミを使って髪という体の一部を切らせてもらうわけじゃないですか。とても責任のある仕事なんです。それをやり遂げて、お客さまから『ありがとう』と言われたときの充実感は何ものにも変えられません」

 

-美容師としてのモットーはなんですか?

 

「『料理はシンプルにして、最高の味にすることを覚えよう』ですね。あるファッションデザイナーさんの言葉なんですが、美容師の世界にも通じると思うんです。こだわった髪型にしてごまかすのではなく、素材を活かして最高の作品を作る、それが僕のモットーです」

 

-今、美容師になろうか迷っている人にひとことお願いします。

 

「僕は25歳でこの業界に飛び込みましたが、美容師の世界では25歳は決してスタートするのに遅くない年齢です。30歳でも若手って言われるくらい。そんな世界ってあんまりないですよね? だから年齢のせいで踏み出せない人には『心配しないで』って言いたいです。

 

そして『センスに自信がない』と思って諦めかけている人! 僕もセンスはゼロでした(笑)。でもセンスを磨いて身につけることができたんです。というのも、技術を身につけることを意識していれば、センスは自然とつくものだと思うので、心配いりません。美容師はステキな職業です。楽しくて夢中になれる仕事なので、ぜひ一歩を踏み出してください」

 

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↑アパレル時代の写真

 

プロフィール
CLARICA&STRAMA
林 貴史 (はやし たかふみ)

アンティークとモダンを融合した店内とモードなヘアスタイルを提供することで知られる南青山にある「CLARICA&STRAMA」の人気スタイリスト。安心感のある人柄は老若男女、どの世代からも支持されている。 一人ひとりのポテンシャルを引き出し、トレンドとミックスさせたスタイル提案が得意。

 

 (取材・文/QJナビ編集部)

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