FCオーナーが5年で100店舗。驚異的な多店舗展開を成功させるAgu流マネジメントとは?

2019.05.25

丹内さん(左)とFCオーナーの4人

 

10年前に池袋の1店舗からスタートし、今や全国に350店舗を展開する日本最大手の業務委託サロン「Agu」。その成長力を底上げしているのが、FC(フランチャイズ)オーナーたちの存在です。

その中の一人、丹内悠佑(たんないゆうすけ)さんは、スタイリストから3年でFCオーナーへと転身。現在は、東北エリアを中心に全国95店舗を有するグループ企業の代表取締役として、全国を飛び回る毎日を送っています。FCオーナーになった経緯と、多店舗展開のマネジメントについて伺ってきました。

 


 

「美容業界を改善したい」が僕の原点

 

僕がAguで働き始めたのは今から9年前、24歳のときです。渋谷店のオープニングスタッフとして参加しました。業務委託サロンで働くのは初めてでしたが、それまでに有名店と郊外の地域密着型サロンを経験していたので、次は個人事業主として働いてみようと。いつかは独立しようと考えていたので、いろいろな形態のサロンを経験したいと思っていました。

 

Aguでは指名も数多くいただき、それまでとは比べものにならないほど収入も増え、自分らしく働けていたのですが、1年後に東日本大震災が起きたのです。それを機に、僕は生まれ育った東北に戻ることを決意しました。

 

社長にそれを話すと、思いがけず「仙台店を出すから任せたい」と。驚きましたが、成長のチャンスにもなると思い、仙台店の店長になりました。スタッフを集めて育てるという経験を積み重ねながらマネージャーになり、その後、仙台市内にもう1店舗、札幌、宮城…とお店を計8店舗立ち上げたところで、FCオーナーへ転身しました。27歳のときです。

 

独立をやめてFCオーナーになったのは、社長の市瀬がめざす「美容業界を改善する」という方向性が僕の想いと共通していたからです。「給料が安い」「休めない」「勤務時間が長い」などという理由で、スタイリストになる前に美容師免許を捨ててしまう人が大勢いることに、僕はずっともったいなさを感じていました。スタッフが働きやすい環境を整え、美容師の価値観を高めて、一人でも多くの美容師に夢を叶えてほしい。Aguではそれが実現できると思い、FCオーナーになることに人生を賭けました。

 

自分の想いをしっかり伝え続けて人材を獲得

 

2ヵ月に1度行うエリアマネージャーミーティングでは、直接顔を合わせて話し合うことに徹底的にこだわっている。課題の話し合いのほか講習なども行い、人としてのレベルアップを図る。

 

FCオーナーを始めて、最初に掲げた目標は「東北で一番の店舗数にする」ことでした。店舗を増やせば、より多くの東北の美容師が活躍できるステージを作れるからです。マイペースに働きたいママ美容師も、ひたすら稼ぎたい人も、どんな人でも自分らしく長く働ける環境を提供できる自信がありました。

 

ただ、当時は東北に業務委託がなかったので、火つけ役としては最初苦労しましたね。一番大変だったのは、人を集めることでした。「業務委託って何?」というところから始まるので、不安をなくしていくことから始めて、自分の想いを直接しっかり伝えることに注力しました。なぜ僕が会社を作り、東北で仕事をしているのか。それを地道に伝え続け、共感してくれる人が集まり、仙台を中心に岩手、秋田、青森などの主要地域に出店していきました。

 

5年で100店舗を目指してやってきて、6年目の今、全国に95店舗できました。目標達成まで5店舗足りなかったですけど(笑)、東北では一番の数になりました。約500人のスタイリストが在籍してくれる会社になり、その人たちがまた人を呼んでくれるので、ありがたいことに人は集まり続けています。

 

年配のスタッフから「Aguがあるから今でも美容師ができます」と喜んでいただけると、お店を作ってよかったと本当にうれしくなります。最近ようやく東北で想いが形になってきたなと思えるようになりました。この夏までに100店舗にしますよ!! 

 

目指しているのは、みんなで幸せになること

 

 

今後、さらにもっと多くのスタイリストを育てていくことを考えると、その上に立つ店長やマネージャーなどの役職者をしっかり育てることは重要だと考えています。Aguのマネジメントのスタンスは「マインドやゴールを共有し、個性を生かす」です。同じマネジメントをするにしても、その人の個性や人間性をつぶしたくないので、やり方を強要するのではなく、方法はその人に任せます。目的を確認した上で、「自由にやってみれば?」と言うと、その人らしいマネジメントでしっかりやってくれるものです。

 

あとは、スタッフと幸せを共有することですね。僕は今でもスタッフ一人ひとりと定期的に食事をしながら話すようにしているのですが、想いも笑顔も共有するようにしています。利益も独占しない。これはAguに根付いている文化です。すべては人の繋がりですから、人との縁を一つ残らず大切にしたいですね。

 

これまで育てたスタッフから4名のFCオーナーが誕生しましたが、多店舗展開はスタッフの出世の道を作るためにも必要です。お店を100店舗作れば、100人の店長を誕生させることができます。100人より500人、500人より1000人に幸せになってほしいので、出店は行けるところまで行きたいですね。お店を出すことで地域の美容師が集まり、働けることを喜んでくれる。その循環を生むことも、価値があると思うのです。

 

自分の会社をきっかけに、どれだけの美容師を幸せにできるか。時代に合わせて、幸せを提供し続けられる会社にしていきます。チャレンジし続けますよ。

 

( 文/織田みゆき  撮影/宮崎洋)

 

プロフィール
丹内 悠佑(たんない ゆうすけ)
AguグループFCオーナー 株式会社Puzzle 代表取締役

岩手県出身。仙台の美容学校を卒業後、上京。都内の有名サロンで4年間勤務したのち、郊外のサロン1店舗を経てAguに参加。渋谷店でスタイリストとして働いていたが、東日本大震災を機に仙台店の店長を任される。その後、マネージャーになり東北エリアと北海道で8店舗の出店を手がけ、27歳でFCオーナーへ転身。現在は東北エリアを中心に全国95店舗を展開。

 

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