29歳にして爆速の店舗展開を行うTrue Creation、懐古とも思える教育と企業理念とは

2021.01.15

 

埼玉県を中心に店舗展開を行うTrue Creationのオーナー吉田直史さんは、若くして独立し、4年目にしてすでに5店舗を展開しています。スピード感を持って店舗展開を行う裏側では、生え抜きをしっかり教育するという新興サロンに珍しい考え方があります。あえてそのような方法を取る理由はどんなものなのでしょうか。

吉田さんが考えるサロンのあり方と教育について伺いました。

 


 

「仲間」が大好きだから、自社でスタッフの教育をきちんと手掛けたい

 

――吉田さんのご経歴を教えていただけますか?

 

吉田:美容専門学校卒業後は大手チェーンの美容室で1年ほど働き、その後地元の個人店に移りました。最初は2店舗あるうちの本店に勤めていたのですが、系列店のスタッフが退職してしまい、スタイリストになるタイミングだった僕がそこで働くことに。席数は2席なのですが、スタッフはなんと僕一人(笑)! そこで施術以外のお店の仕事も全て自分で行っていたんですよ。売上や材料費などの管理もやっていたので、どれくらい利益が出るかもわかるようになって、「自分がゼロからサロンを立ち上げてもいけるかも」と考え、25歳のときにかねてからの夢だったオーナーになりました。

 

オーナーの中には、経営状態をスタッフに知られるのを良しとしないかたもいらっしゃいますが、僕は役職のついたスタッフには全部見せるようにしています。美容室の経営って、スタッフが思っているよりシビアで、みんなの力を集結させて削り出したものが利益になる。その中から設備や福利厚生にあてているんだということを知っていてほしいんです。

 

――独立して4年目の現在、埼玉県内に5店舗を展開し、6店舗目も構想中ということですが、スピード感のある店舗展開の理由は何なのでしょう?

 

吉田:店舗展開自体が主な目的というのではなく、僕はスタッフが活躍するステージを作りたいんですよ。

少年漫画の読みすぎかもしれないですけど、「仲間」が大好きで、スタッフと一緒に成長していきたいという思いが常にあるんです。True Creationは、スタイリストの中途採用はしていなくて、新卒採用・アシスタント採用に重きを置いているのですが、ゼロから教育をして成長したスタッフには、新しい「店長」というステージで活躍してもらいたい。そのための店舗展開なんです。

 

――新卒採用にこだわる理由があるのでしょうか?

 

吉田:先輩経営者からは、ゼロから育てた人材が退職したときに大打撃を受けるから、こういったやり方は良くないと言われることが多いのですが、「仲間たちと一緒にのしあがっていくこと」が僕のやりたいことなんです。

とはいえ、外部からスタイリストを採用して新たに展開するお店の店長にしていく、というのなら理屈は通るのですが、新卒採用でスタッフを育てて店舗展開もするとなると、時間のギャップが生まれてしまうんですよね。それが悩ましいところではあるんですが、今のところ退職者が出ていないのでどうにかなっています。どんどんいい会社になっていくよう、True Creationでは毎年福利厚生は厚く、給料もよくなるようにしているので、その努力がスタッフに認められているんだと思っています。

 

成功体験を積み上げられる教育環境「まずは美容師を楽しんでほしい」

 

 

――True Creationは教育に力を入れているということですが、どんなことにこだわっていますか?

 

吉田:とにかく、新卒で入社した子には美容師を楽しんでほしいと考えています。そのためには、成功体験を積み上げることが大切だと思っていて、最初は美容という仕事にそこまで夢中じゃなかったスタッフも、できることが増えていくとどんどんのめり込んでいくんですよね。そんな体験を早い段階で提供してあげたい。

 

実は、教育に関しては苦い経験をしたことがあって。独立したばかりのときに力を入れて育てていたスタッフがいたんです。とにかくお客さまファーストで、少しでもミスをしたら裏に呼び出して10分くらい説教……というくらい厳しく育てていたんです。彼にものすごく期待をしていたというのもあって、あえて厳しくしていたのですが、ある日彼が辞めてしまったんです。彼とは信頼関係が築けていると思っていましたが、その信頼関係をもってしてでも心が折れて一度辞めてしまったということがショックでしたね。それから考えを改めたんです。

 

僕自身もスタッフへの伝え方というのはすごく意識しているのですが、会社として「伝え方講習」というのをやっているくらいなんです。例えば、アシスタントがカラー剤を間違ってしまったとしますよね。頼んだスタイリスト側の気持ちとしてはつい怒りたくなる場面ですが、そこはぐっとこらえて自分の伝え方が悪かったのかも、と考えるようにするんです。そこで、スタイリストが「私がもっとわかりやすく伝えればよかったね」と言えば、アシスタントも萎縮しないで済みます。先輩からこうした声をかけてもらったアシスタントもやがて後輩が入ってきたら同じように伝えることができるので、とにかくスタッフ全員で伝え方には気をつけるようにしています。

心が折れて辞めてしまったスタッフも、今は戻ってきてくれて、統括副店長として活躍しています。

 

>FCでも独立でも、それだけの人材を育てられたことが自分にプラスになる

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング