たこ焼き屋から美容室オーナーに!? 異色の経歴を持つ経営者が語る「自分に嘘をつかない」働き方

2020.03.25

 

MIRRORBALLは業務委託サロンとして、2008年設立。現在は正規雇用と業務委託、シェアサロンを備えるサロンとして全国に47店舗を展開しています。

代表を務める中野剛志さんは、大学卒業後、たこ焼きの移動販売や居酒屋経営を経て美容室をオープンした異色の経歴の持ち主です。中野さんがどんな思いで美容室を経営しているのか、お話を伺いました。

 


 

移動販売と美容師アシスタントの意外な接点

 

僕は美容師ではないし、移動販売や居酒屋という異業種から美容業界に飛び込んだので、美容業界の人から見ると、少し変わった経歴の持ち主なのかもしれません。

 

でも、まったく美容と接点がなかったかというとそうでもありません。というのも、大学卒業後に始めたたこ焼きの移動販売は吉祥寺のヘアサロンがたくさんあるエリアにありました。25時過ぎまで営業する夜型のお店だったのですが、近くのヘアサロンに務めるアシスタントさんが深夜の練習をする際にたこ焼きの出前を持っていっていたんです。彼らは「自分より遅い時間まで働いている人がいるんだ」と共感をもってくれたんですね。「自分より大変な人もいる」から頑張ると言っていたことを覚えています。

 

次に経営していた居酒屋では、ヘアメイクの仕事の傍ら僕のお店でバイトをしてくれていた人もいて、「美容室をやるから、そこで働いてよ」と言ったこともありました。

 

多様な働き方を認めてもらえるからこそ、美容師という仕事を長く続けられる

 

 

美容室を始めて思ったのは、「自分に嘘をつかない働き方をしてほしい」ということです。お客様を相手にする職業だから仕方がない部分はあるかもしれませんが、長時間労働や徒弟制度など、知らずしらずのうちに我慢していることも多い。離職率が高い美容業界ですが、雇用する側と働く側、お互いが良質な依存関係にあることが無理なく続けられること肝なのかもしれません。

 

「今とは違うスタイルのお客さまを担当したい」「自分のブランディングに合ったお店で働きたい」といったクリエイティブな面だけでなく、「休みがほしい」「もっと給与がほしい」「美容師以外のこともしてみたい」と思っている人でも、その気持ちに嘘をつきながら働いてほしくないし、もっと自由でいてほしいんです。現在の、正社員・業務委託・シェアサロンという3つの形態がある美容室を作ったのもそんな思いからです。

 

例えば、ミラーボールの業務委託で働いている美容師さんの中には、ワーホリや語学留学をしながら、美容師として働いている人もいます。そういう働き方を認めてもらえるからこそ、美容師を辞めずに続けているという人は、ミラーボールの中にはたくさんいます。

 

それに、いろいろな体験をしている美容師さんは、お客さまから見ても楽しいですよね。現在、シェアサロンに契約している美容師さんは月に1回など、少ない利用日数の人も含めて400名ほどいます。地方の美容師さんが東京に講習で出てきたタイミングで施術をしたり、平日は違う仕事をしているけど、土日だけ美容師としてサロンワークをしている人など、本当に多様です。

 

ミラーボールのコンセプトは、「お客さまも美容師も自己肯定感を高めること」。不満を抱えながら働いていれば、人の気持ちを受け入れる余裕が持てなくなるもの。でも、美容師が自分に嘘をつかず、やりたいことをやっていれば、一人ひとりのお客さまの気持ちに寄り添う心の余裕ができて接客にも良い影響を与えると思います。

 

働き方や将来を見据えたキャリアを用意

 

 

シェアサロンや業務委託で自由な時間を持ちながら働きたいという人がいる一方で、独立や正社員としてのキャリアアップも支援しています。

 

まず、FCとして独立したい人に限らず、完全に自分のお店として独立したい人に向けては勉強会を行ったりバックオフィス業務をサポートするシステムがあります。もちろん、会社としてはFCとして独立してもらう方がいいのですが(笑)、やりたいことを後回しにしてほしくない、という信念のもとに、バックアップしています。

 

管理業務を行っていた人が独立するのは良いのですが、店長から独立の道に進みたいという人にとっては採用や労務、経理、財務などのバックオフィス業務に馴染みがないため大変。FCで独立となると、そのあたりの業務もすべて本部でケアできるのも魅力だと思います。

 

プレイヤーとしてキャリアアップしたいという人は、客単価の異なる店舗に移動することで、給与アップすることもできます。美容室を経営してみて気づいたのは、料金を上げることに対して罪悪感を持っている美容師さんがとても多いということ。中には、「店も同じでやっていることは変わらないのに、なぜ値上げするのかお客さまに説明できない」というスタッフもいました。たしかに、同じ店舗で客単価を上げるのは難しいもの。ミラーボールでは、異なる3つの客単価のブランドがあり、ステップアップしていくことができます。また、正社員から業務委託・シェアサロンへの移動もフレキシブルです。

 

転職を考えているという美容師さんは次の職場が「自分に嘘をつかない環境かどうか?」頭の片隅に置いて考えてみてほしいと思います。

 

 

プロフィール
MIRRORBALL/代表取締役
中野剛志(なかの つよし)

早稲田大学第二文学部卒業。卒業後は、移動販売や飲食店経営を経て美容室のオーナーに。2008年に創業したMIRRORBALLは現在全国に47店舗を展開している。

 

 

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