正社員も働き方は自分で選ぶ! 働き方改革を推進するKID代表をインタビュー。

2019.11.25

 

1976年に創業し、全国に109店舗を展開する日本トップクラスの美容サロンチェーンのTHE KID(ザ・キッド)。その代表取締役を務める平山 茂則(ひらやま しげのり)さんは、25年前にスタイリストとして入社し、トップの座に上りつめた今もなお、現場でハサミを握る現役スタイリストでもあります。

 

常に“従業員ファースト”で経営改革に取り組み、業界でいち早く社会保険制度や週休2日制を導入。教育システムを充実させるために新たな資金源を作るなど、会社の成長を支えてきました。昨年からスタートさせた「働き方改革」は、正社員が自分らしく人生を生きるための、目からウロコの画期的なシステムです。その内容について、ご本人に伺ってきました。

 


 

社員の人生を応援!仕事量を自分で決められる次世代の働き方

 

美容師は、自由な発想を持っている人が多いと思うのです。それぞれ異なる価値観をもっていて、美容に対する捉え方も違いますよね。結婚している人もいれば子育てをしている人もいて、仕事に全力投球したい人や趣味を大切にしたい人もいます。環境はみんな違うのに、会社というのは「朝9時から17時まで週5日間働いてください」と一律に提案しますよね。それに対して、働き方は人それぞれ違ってよい、というのがKIDの考え方です。

 

この新しい働き方改革は、「ジョブ&ライフ クラフティング」=「仕事と生活を創造する」というスローガンを掲げているのですが、一人ひとりが自分で考えた仕事と生活のバランスを自由に創造できるシステムです。

 

例えば、正社員の副業を認めています。極端に言えば昼は美容師、夜はキャバ嬢というのもOK。外部のヘアメイクをやりながらの兼業もOKですし、店長をしながら自分のお店を持っている社員もいます。オーナーを経験すると店舗運営に対する意識がガラッと変わるので、それがKIDのお店にもうまく反映される。うれしいことなんです。

 

働く時間も日数も柔軟に決められますから、例えば午前中はサーフィンに行ってお昼から出勤というスタイルもOKですし、平日勤務のみの子育て中のママもいます。うちは店長でも平日勤務だけという人がいますから、業界では珍しいのではないでしょうか。

 

目標の希望額は自分で決定!会社は稼げる環境を提供

 

 

KIDでなぜこのような柔軟な働き方ができるのかというと、他社と全く違う給与体系だからです。他社は成果主義人事評価制度を採用している会社が多いのに対して、キッドでは目標管理人事評価制度をとりいれています。スタッフから望む働き方をしっかりとヒアリングして希望の収入を出してもらいます。希望の給料とお店が提供する入客数をすり合わせた上で、「あなたにはこれだけのお客さまを提供します」という入客保障をするんですね。入客保証をされた稼げる環境の中で、単価や売上をどのように出していくか、という考え方ですね。コミッションは経験や技術レベルに合わせるので、人によって変わってきます。

 

希望額のお給料をもらいたいので、みんな頑張って働きますよね。もし目標にたどり着かなかった場合は希望給ではなく保証給になりますが、結果は毎月しっかり検証して、入客数、単価、売上のバランスが取れるように必ず原因を追求して次に繋げます。会社の社員として守るべきところは守りますが、求めるところは求めるというスタンスです。

 

入客保証は、集客に自信がなければできないことです。KIDでは商業施設内に店舗を展開しているという立地条件に加え、客数を安定させるために、カラーのサブスクリプションを販売しています。6ヶ月1万円染め放題というチケットなのですが、集客サイトで来客したお客さまにこのチケットを購入していただくと、ほぼ確実にまたきていただけます。その都度トリートメントやカットをしていただけますし、来店回数が多ければ多いほど美容師との繋がりが強くなりますから、次第に固定客に変わるというメリットがあるのです。

 

従業員をしながら独立も可能。マルチタスクは時代のスタンダードに!

 

 

KIDには、店舗の管理者として働きながら自己資金で独立してもらうという「独立支援制度」があります。これはジョブ&ライフ クラフティングの考え方に繋がる大きな柱だと思っているのですが、この制度を始めたことで、実際にオーナーが増えています。

 

僕自身もKIDの社長として働きながら、年商3億円のサロンオーナーもしていました。これからの時代はリスクを分散しておくことはとても大事なことだと思います。とくに独立はリスクがありますから、KIDの仕事を続けておくことで収入は保障されます。働き方のバランスをうまくとりながら、収入源を複数もつことができる環境は提供していきたいですね。

 

それからもうひとつ、KIDは社員が社長になれる会社です。どうすれば取締役になれるのか?それを社員が分かるように示していくことは大切だと思うんですよ。単純に目標を達成したらからなれるというものではありませんが(笑)、働いていく人たちが身近な目標として、そのような道もあるということを見せていきたいと思っています。“可能性”は、いつも大事にしたいですね。

 

 

プロフィール
平山 茂則(ひらやま しげのり)
株式会社THE KID(ザ・キッド) 代表取締役

千葉県出身。県内有数の進学校を卒業後、横浜の床屋に住み込みをしながら美容専門学校を卒業。その後、川崎の理美容室で6年間働き、数多くのコンテストで優勝して退社。25歳のときにKIDに転職し、140坪の超大型店舗で最年少スタイリストとして活躍。初月から指名数、売上、リピート率など総なめで1位を獲得し、1年後に50人のスタッフを率いる店長に昇格。店舗開発や新規事業の立ち上げなどを担当し、全店舗の統括責任者などの要職を経て現職。「生涯美容師」を掲げ、現在もサロンワークを週3日行なっている。

 

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