美容師のコトダマ カバンに忍ばせた手紙が問いかける「なぜ自分がこの仕事をするのか」 GO TODAY SHAiRE SALON オオイケ モトキさん

2020.07.03

 

第一線で活躍する美容師の人生を変えた「恩師の言葉」を紹介する「美容師のコトダマ」。今回はフリーランス美容師が珍しい時代から「パーソナル美容師」を打ち出し、自由な働き方を発信してきたオオイケモトキさんです。現在はGO TODAY SHAiRE SALONの副社長を務めています。かつての師匠の叱咤激励や、GO TODAY SHAiRE SALONの社長の言葉が、オオイケさんを動かしているのだとか。美容師として、もしくは経営に携わる立場として、日々悩んでいる人に読んでいただきたいインタビューです。

 


 

頑張ったのに「お前には愛がない」と言われ泣いた夜

 

 

たしかあれは美容師になって2年目のことだったと思います。師匠である前のサロンのオーナーの専属アシスタントとして、サロンワークや撮影、セミナーについてまわっていました。ある業界誌の撮影のとき、僕は朝早く起きてモデルさんを手配し、下準備をバッチリ済ませて撮影に備えていました。一方、社長についていたもう1人のアシスタントの先輩は寝坊して遅刻したんです。

 

 

その影響もあって、てんやわんやで撮影を進めて、なんとか無事終えることができました。そして、事件はその夜に起こりました。打ち合わせを兼ねた会食があり、オーナーをはじめ、スタイリストの先輩、アシスタントの先輩、さらには社外のお取引先の方が参加していました。その席で僕は社長からめちゃくちゃに叱られたんです。

 

「今日のお前は全然ダメ。お前には愛がない」と。

 

正直言って、その言葉は心外でした。なぜなら、先輩が遅刻してもうまく立ち回っていたのは事実だから。かなり頑張って、自分としては充実感を得られた1日だったのに、まさかの罵倒、しかも人前で…。自分の仕事の至らない点を指摘されるならまだしも、人間性を全否定されたような気がして、涙がこぼれてしまいました。そうしたら今度は「泣くなんてずるい」と言われてしまいまして(笑)。今だから笑って話せますけど、「なんて厳しい人なんだ」って思いましたよ。

 

 

それから7年くらい経って僕はフリーランス美容師になりました。その頃になってようやく師匠の言葉の意味がわかった気がします。僕の中の答えとしては、「人に対する興味が足りていなかった」ということ。フリーランスはお客さまとの密接な関係があって成り立つ働き方です。相手に興味を持つことができなければ、関係が続くことはありません。目の前の仕事を的確にこなすことは確かに大事です。でも、相手に興味を持ち、寄り添うことはもっと大事。とはいえ、師匠に対して「もっと言い方があるんじゃない?」と、今も思いますけれど(笑)。理解できるまで随分時間がかかりましたからね。

 

>「絶対にうまくいかない」と言われて、悔し泣き

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