二十歳の頃、どう過ごしてた? NORA Journey 阿形聡美さんの二十歳の頃。

アプリ版『リクエストQJ』4月号で掲載中の「二十歳の頃。」をwebでも特別公開!
成人して、大人としての第一歩を踏み出す年齢であり、多くの美容師さんにとっては、美容師人生のスタートでもある二十歳。
今、業界で活躍するみなさんは、当時どんなことを考え、どんな日々を過ごしていたのでしょうか?
今回は、NORA Journey(ノラジャーニー)のPRディレクターを務める、阿形聡美(あがたさとみ)さんに二十歳の頃のお話を伺いました。
二十歳の頃、どう過ごしてた?

─二十歳の頃の阿形さんはどんな学生でしたか?
一言で言えば、盛大な勘違い野郎だった(笑)。自分は絶対に売れると思っていたし、やる気満々でコンテストとか何でも全部参加していましたね。技術も自信満々にやっていたし、自分でデジカメを使って作品撮りもしていて。今考えると、下手すぎて逆にマイナスプロモーションなんじゃ? とも思うけど、撮った作品はフォトブックにして、就活のときに見せていましたね。
─友達の中でもモチベーションは高い方だったのでしょうか?
かなりやる気があるタイプだったと思います。私は関西出身ですが、雑誌やメディアの仕事をしたかったので、早い段階から東京に出ようと決めていました。有名なお店に行かないとメディアの仕事はできないと思い、ヘアカタに載っているサロンを片っ端から受けましたが、就活は上手く行かず…。有名店は10社以上落ちてしまいました。

─やる気に溢れた学生時代を経て、アシスタント1年目の頃はどうでしたか?
NORAの前に新卒で青山の別のサロンに入ったのですが、1年目は、正直めちゃめちゃしんどかったです。最初こそ自信満々で、「こうしたい、ああしたい」っていうのがあったけど、実際にはうまくいかないことばかり。出来ると思っていた技術は出来ないし、美容学校では努力すればランキングの上の方に行けたけど、努力だけでは足りない部分を思い知りました。
加えて、先輩との上下関係もすごく厳しかったんですよ。お客さまのためを思ってやったことでも怒られるし、私の言い分は聞き入れてもらえずに「まず謝れ」と言われてしまう。悔しくて唇噛みすぎて口が切れる、みたいな毎日で(笑)。同期もみんな怒られていましたが、その中でも私は気が強かったから、特によく怒られていました。
─当時、特に力を入れてたことは?
早くデビューしたかったので、練習は朝晩必ずやっていました。最初のお店はみんな電車で通勤していたので終電まででしたが、NORAに入ってからはちょっと異常なほど練習していましたね(笑)。NORAには自転車で通勤していたので、もう終電とか関係ないんですよ。

私自身が変わったというよりは、周りの先輩の影響が大きいと思います。NORAに入って一番のカルチャーショックは、先輩たち。それこそ、ちょっとおかしいくらい練習している人がいたのですが、毎日のように泊まって練習して、お店のソファで仮眠して、朝に一旦帰って着替えて戻ってきたり。その上休日もカットモデルをパンパンに入れていて。もちろん、それを強制されたわけではないですが、こんなにストイックな人がいるんだという衝撃がすごかったんです。1社目では、正直自分が一番ストイックだと思っていたけど、NORAに来てからは自分なんかよりずっとストイックな先輩がいて、私も負けてられないなと。いい刺激を貰ったなと思っています。
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