Miyakoshiさんが新サロンenLiLYをオープン。マンツーマン×クオリティで、売上至上主義を越えたい!

 

ハイトーンカラーを武器とする有名サロンで育ち、現在はハイトーンと縮毛矯正の技術で多くのお客さまから支持を集めるMiyakoshi(みやこし)さん。2025年7月には満を持してマンツーマンの個室サロンenLiLY(アンリ)を渋谷にOPENしました。有名サロン時代には徹底して売上にこだわってきたMiyakoshiさんは、なぜマンツーマンサロンに行き着いたのか? サロンオープンまでの道のり、そして美容師として大切にしている美容師哲学についても伺いました。

 


 

ハイトーンだけでは有名サロンに敵わない!? 髪質改善で顧客層を広げるという戦略

 

 

前回、リクエストQJで取り上げていただいたのが2019年。当時はハイトーンカラーを得意とする有名店でデビューして、ひたすら売上にこだわって走り続けていました。

その後、2021年にフリーランスになりました。前職のサロンでは技術の土台を徹底的に学び、ハイトーンを強みにできるだけの実践経験を積ませていただきました。ただその一方で、次第に「一人ひとりのお客さまにどこまで向き合えているのか」という問いが自分の中で大きくなっていったんです。売上を求めようとするほど同時施術が増え、目の前のお客さま一人に注げる集中力が薄まっていく感覚がありました。料金に対しても、自分が提供している体験は本当に釣り合っているのか。考えれば考えるほど、気になって。とは言え、会社員である以上はアシスタントを使い、効率を上げたサロンワークをすることは当たり前の状況でした。

 

 

次第に、「毎月の新規獲得に頼るのではなく、一度ご来店いただいたお客さまに満足していただき、長く通っていただける関係を築きたい」と考えるようになりました。

「最初から最後まで、責任を持って一人のお客さまに向き合いたい」。その思いを叶えるために、フリーランスの道を選んだのです。

 

フリーランスになると決めてまず考えたのは、「個人の名前で戦うなら、どこで選ばれるか」という点でした。有名店時代に培ったハイトーンは私の武器です。ただ、有名店の看板がなくなった自分が、ハイトーンのみを武器にして同じ土俵に立つには、埋もれてしまうんじゃないかという危機感を感じました。そこで、当時の環境では扱っていなかった領域――髪質改善、とくにブリーチ履歴が絡む難易度の高いケースにも踏み込むことを決めました。通常ならリスクを避けるべき分野に、あえて挑むことを決意したんです。ハイトーンと髪質改善、その両方を高いレベルでできるようになれば確かな価値は必ず生まれると信じたからです。

自ら茨の道を選んだことになりますが、結果としてその目論見は大成功でした。10〜20代のお客さまがメインになるハイトーンと、ハイトーンにはしないけれどきれいな髪質にこだわりたいという大人のお客さま、両方の支持を得られるようになりました。

 

 

>借り入れなし、小規模出店という今っぽいスタイルでスタートを切ったenLiLY

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング