sténからTielyへ。金内柊真が挑む、新たな可能性とSNS集客へのアンチテーゼ

 

2023年に人気のトレンドサロンから独立し、同僚だった衣川光さんと原宿の中心にstén(ステン)をオープンした金内柊真(かねうちとうま)さん。それから2年後の今年、金内さんが新宿に新ブランドTiely(ティエリー)をオープンするという知らせが入ってきました。

会社としては2店舗目になるサロンは、なぜsténとは違うブランドに? そして、なぜ新宿に? その決断の裏にある思いと、気になる新サロンの全貌を金内さんに語っていただきました。

 


 

成長速度を上げるため、あえて別ブランドを展開して個々の強みを生かす

 

 

Tielyは、sténとは別に立ち上げた新しいブランドです。sténをオープンする前から次の店舗構想はありましたが、その2店舗目をsténの2号店にするのか、まったく別のブランドにするのかなど、具体的な展開は決まっていませんでした。

今回、sténと別ブランドという形を取ったのは、共同経営者である衣川と二人で走り続けていくうちに「今、もう一歩踏み出すべきかもしれない」と感じるようになったからなんです。

というのも、僕らは共同代表としてsténを立ち上げましたが、衣川がブランディングやビジュアルを主導し、僕は事務作業など裏側を支える立場。二人で補い合いながらやってきましたが、それ故にお互いに甘えている部分もあったと感じているんです。だからこそ、個々の強みをそれぞれのフィールドで発揮したほうが、会社としての成長速度は上がるだろう、という目論見がありました。

 

 

そして選んだのが、店名もジャンルも変えた新しい形のサロン──髪質改善を強みとした「Tiely(ティエリー)」という新しい挑戦でした。誤解ないように念のため言うと、sténと同じ会社からの展開で、衣川との関係も良好です(笑)。

 

ただ、sténを立ち上げたときは裏の事務作業に回ることが多かった僕が、今回はビジュアルも店名もすべて一人で決めています。動き出したのは今年の初め頃。物件探しには少し時間がかかりましたが、最終的に「これだ」と思える場所に出会えました。新宿駅から徒歩3分というアクセスの良い立地は、集客の要となるので特に気に入っているポイントです。

 

自己集客しなくてもOK。会社としての集客を前提に新宿にサロンをオープン

 

 

会社の1店舗目となるsténは、ブランディングを重視したサロンでした。対してTielyは、より集客にフォーカスしたサロンにしていくつもりです。簡単に言うと、「お店が集客をするから、スタッフは自己集客はしなくてもOK」というのがベースのスタンス。

 

その背景には、SNS集客に対する僕自身の実感があるんです。ありがたいことに僕もある程度のフォロワー数を抱えていますが、それでも常に100%の力でSNSを動かし続けるのは正直厳しい。そして、ここから年齢を重ねていくと、その思いはさらに強くなるのではないかと予想しています。その反面、発信を止めた瞬間に不安が押し寄せるような感覚もあって。美容師ならきっと多くの人が僕と近しい思いを抱いたことがあるのではないでしょうか。

そんな、美容師の仕事にSNSが必須になってしまっている状況に僕は少し違和感があり、「SNSを頑張らなくても美容師が続けられる環境を作りたい」と思うようになりました。

 

 

もちろん、美容師にとってSNSが武器になるのは間違いありません。でも、それが全員の正解ではない。やりたい人はやればいいし、苦手な人はやらなくてもいい。SNSは“選択肢のひとつ”であってほしいんです。だから会社が集客を担い、スタッフは目の前のお客さまに集中できるようにしたいと思っています。もちろん、SNSでどんどん自己集客をしたいというスタッフがいれば、ブランディングや発信の仕方を教えたり一緒に考えたりすることもできますし。

立地を新宿にしたのも、集客面のメリットが大きいから。sténがある原宿エリアは美容の中心地ですが、どうしても“自己集客が前提”のエリアという側面があります。

対して、駅の規模が大きく人の流れが多い新宿は、会社としても集客導線を整えやすいんですよね。

 

>お客さま目線で徹底的にこだわったお店づくり

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング