自分を整えるのは、お客さまのため。『無理してでも頑張る働き方』を手放して新たな道を模索する、表参道NOUNフリーランス美容師・RENAさん─天職WOMAN─

 

表参道の人気サロンNOUN(ノウン)に所属し、フリーランスとして活躍するスタイリスト・RENA(レナ)さん。アシスタント時代には予期せぬハプニングで休職を余儀なくされるなどの挫折を経験し、決して順風満帆とは言えない道のりだったそう。それでも自分に合った職場環境を見つけ出し、8年間にわたって多くの顧客に信頼される美容師へと成長しました。

そして2022年にフリーランス美容師として独立後は、「無理してでも頑張る」働き方から「自分も大切に働く美容師」へとシフトチェンジ。サロンワークと人生のバランスを整え、心地よい時間を提供するRENAさんに、これまでの歩みとこれからの展望を伺いました。

 


 

アシスタント1年目――予期せぬ休養

 

 

新卒で選んだのは、美容学生のときに出会った憧れの有名美容師が働いていたサロン。「とにかく早く一人前になりたい」という一心で、終電まで働く日々。今振り返ると最初の3ヵ月は体力的にも精神的にも限界ぎりぎりでしたが、休日も練習やモデルハントに励んでいました。

初めてお客さまをシャンプーした日のことは、今でも鮮明に覚えています。シャンプーチェックが厳しいサロンだったので、施術に入れた喜びも大きかったですし、次のご来店で「リラックスしすぎて、あの日はぐっすり眠れたよ」と言っていただいた瞬間、人の時間を豊かにできる仕事なんだと胸が熱くなりました。

 

 

しかし1年目の冬、まさに「これから」という時期に腰を壊してしまって…。シャンプーすらできなくなり、治療のために休職を余儀なくされました。回復後も思うように復帰できず、悔しさが募りましたね。次第に「もっと自分らしく働ける環境があるのかもしれない」と思うようになり、1年ほどで退社することに。その後は、友人が勤めていた小規模サロンに転職しました。

 

アットホームな環境で芽生えた、チームワークと自立心

 

 

転職先のサロンは、前職とはまるで空気が違いました。少人数制でスタッフ同士の距離が近く、サロンワークのスタイルも別物。営業後にはアシスタントみんなで「練習モデルを10人捕まえるまで帰れないゲーム」をしたりして(笑)、お互い励まし合って過ごしていましたね。

ブランクを経ての再スタートだった私は、「早くスタイリストになりたい」という思いが強く、3年目に無事スタイリストデビューしました。デビュー後も、モデルさんたちがリピートして通ってくださったことは本当に嬉しかったです。それに加えて、アシスタント時代から発信していたメイク動画がインスタで注目されたことでフォロワーも増えており、集客も順調でしたね。一気に何かがバズるタイプではなかったですが、着実にキャリアを重ねていきました。

 

 

やがて店長を任されることになったのですが、正直、最初はあまり気が進まなかったんです。それでも、こんな機会はめったにないと思い挑戦することにしました。「私で大丈夫かな」と不安を抱えながら就いた役職でしたが、結果的にはすごく楽しかったですし、任せてもらえてよかったと思っています。スタッフの成長を支えたり、問題を一緒に乗り越えたりするうちに、チームとしての絆が深まっていきました。人を導く立場を経験できたことは、私にとってすごく大きな財産になっています。

 

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