「ハサミを置いても、美容は終わらない」笑顔をつくる場所を、経営というステージでデザインするHAVANA group 塩澤宏のびよう道
HAVANA誕生。美容×マーケティング×空間デザインで勝負

僕が独立を考え始めたのは、マネジメントを任されて数年が経ったころでした。当時は会社の成長のために全力で走っていたし、社長からも信頼してもらっていたと思います。でもあるとき、社長から「シオはもう自由にやっていいよ」と言われたことがありました。その瞬間に「今が、タイミングなのかな」って感じたんです。そこからは、自分の力でどこまでやれるかを試してみたくなりました。とはいえ、勢いだけではなく、きちんと筋を通したかった。自分の管轄店舗を”社内トップ”に育てあげ、体制を整えて、「僕が抜けても利益が出る状態」にしてから退職する。そう決めて、2年かけて準備しました。
そして、独立時に2店舗同時オープン。場所は激戦区の渋谷と新宿。当時は周りによく無謀だって言われたけど、
”不思議と怖さはなかった”
それに福島の田舎出身の僕にとって、東京というステージで会社を作って、店舗を出して、全て自責。挑戦のワクワクしか無かったですね。
HAVANAをつくるときに決めた軸は3つ。「美容」「マーケティング」「空間デザイン」。技術だけじゃなく、どう魅せるか、どう伝えるか。発信も、広告も、店舗も、すべてが「世界観を伝えるメディア」になる。

その発想から、僕は内装デザインにとことんこだわるようになりました。元々、好きなんですけどね(笑)一号店のHAVANAの店舗は、大きな窓があります。タワマンじゃないけど、渋谷の街を見下ろせる。それだけでテンションが上がるし、自然光が差し込む空間って、シンプルに気持ちがいいですよね。スタッフもお客さまも、明るい気持ちになれる。空間づくりを妥協しないのは一貫していて、新しい店舗も外観から看板の位置、照明の色合いまで、全部自分でチェックします。
”その空間に入った瞬間、テンションが上がること”これがHAVANAの世界観のスタート地点です。
ただ、オープンして順調に成長していた矢先にパンデミックが来ました。
ホント、どうしようかと悩みましたけれど、”大好きな創業メンバー”
当時のHAVANAは業務委託型サロン運営。でも、1年間全員の”給料保証”を決めました。
”店より人を守る人がいなければ、店は存在しない”この瞬間から、経営者としての意識が明確に変わりました。