「なぜ売れない?」と悩み続けた7年。飛躍を生んだ“助走期間” 美容師YouTuber 大野道寛のびよう道

月収100倍。でも一発屋で終わらなかった理由

 

 

ブレイクした瞬間から、生活も仕事の幅も一気に広がっていきました。正直、金銭的にも人生がひっくり返るレベルで変わった時期です。

 

アシスタント時代、通帳の残高が341円になったこともあったし、母親に生活費を少し振り込んでもらっていた時期もありました。スタイリストになっても月給20万円いくかいかないか。あの頃と比べると、今はアシスタント時代の100倍を超える月収になることだってある。美容師という仕事の中にも、こんな未来があるんだと僕自身が一番驚いています。

 

 

YouTubeが当たったからといって、僕は“一発屋”では終わらなかった。それは間違いなく、技術と接客の土台を10年以上かけて叩き込まれてきたからだと思っています。どんな年齢層にも合わせた接客ができること。カット・カラー・パーマ・ブローの基礎が全部揃っていること。ただ髪を切るのではなく、お客さまの気持ちを背負う姿勢を、若い頃に徹底的に鍛えられたこと。

 

SNSをきっかけに売れた美容師さんが、2年・3年で姿を見なくなるケースは本当に多い。でも僕が続けてこられたのは、派手さより“積み上げてきたもの”がずっと裏で支えてくれたからだと思っています。

 

今は、サロンワークとYouTubeの活動に加えて、アカデミーで若手の育成もしています。地方のフリーランス美容師が、たった数カ月で売上が倍増する例もあって、「ああ、自分が経験し、蓄えてきたものを渡せる時期に来たんだな」と実感しています。

 

 

くすぶっている若手へ。続けた先にしか見えない景色がある

 

 

自分が「一人前になれたな」と感じたのは、本当に最近です。親孝行ができるようになったことと、家族をちゃんと養えるようになったこと。この2つが、自分の中では大きな指標でした。親に迷惑をかけていましたが、最近は海外旅行や家電をプレゼントできたりする。お金だけじゃなく、その余裕が生まれたことで「ありがとう」を返せるようになった。あの瞬間に、ようやく胸を張ってここまで来ることができたと思えたんです。

 

そして今は、若い美容師さんたちに伝えたいことがたくさんあります。スマホを開けば、すごい人ばかりが目に入ってきて、自分なんて……と落ち込むこともあると思います。でも、僕自身がそうだったように、何も持っていない時期こそ、やらなきゃいけない時間が必ずあるんです。

 

夢中で練習して、失敗して、また積み上げていく。その先にしか、本当の意味での自信はつきません。そして、美容師の面白いところは、頑張った先に誰かが涙を流して喜んでくれる瞬間があること。髪が変われば人生が動く。本当にそういう仕事です。

 

 

だから、今くすぶっている若手の美容師に僕は言いたい。

「美容師、やろうぜ!続けた先にしか見えない景色があるから!」

これからの世代にも素晴らしい景色をぜひ見てほしいし、美容師はそれを見られる仕事。本気でそう思っています。

 

プロフィール
orente代表
ショート・ボブ専門美容師 大野道寛

有名サロンで10年勤めた後に独立。新規客はショート・ボブ以外はお断りするショート・ボブのスペシャリスト。独自のカット技術と似合わせ理論は「乾かすだけで形になって褒められる」と全国の顧客から評価が高い。「内巻き縮毛矯正」とショートカットを融合させた技術で、髪質を理由にショートヘアを諦めていた多くの方の夢を叶えている。KAMI CHARISMA AWARD 2026 Greaty∞カット受賞。

Instagram:@michi1011ohno

 

(文/外山武史  撮影/菊池麻美)

 

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