現役美容師に聞いた密かなマイルール10選
カット中の「カチン!」がクセになる! 美容師の意外なこだわり(42歳/男性)
僕にはカットの際、毎回必ずやらなきゃいけないことがあります。それは、シェープごとにコームをハサミに「カチン!」と当てて音を出すこと。さらに、コームを返すときには薬指と小指でジョリっと音を立てて、コームを戻さないと気が済まないんです。
そのきっかけは、師匠からの教えでした。カットの試験を受けたとき、師匠は「コームをシザーに当てて音を出せ」「コームを返すときにジョリっと音を立てろ」と言っていました。やらないと昇給試験に合格できないという厳しいものでしたが、理由はシンプル。コームをカチンと当てることで落とすリスクが減り、シェープ中に毛を内側に巻き込むことなく、きれいにカットができるからです。試験でこれを守って合格したので、それ以来、このルールがどうしても外せなくなったんです。
師匠の教えどおり、やはりこのやり方は理にかなっているんです。コームをしっかり押し当てることで、カットラインがきれいに決まるし、オーバーシェイプにもならず、取ったパネルに変にオーバーダイレクションもかからないので、きれいに一発でカットできます。これをやらないと、なんだか気分が悪いというか、カットがうまくいかない気がして…。
そして、実は正直なところ、コームをカチンと鳴らすことで、「オレ、美容師やってるぜ!」という謎の優越感も得られるんです(笑)。こういう小さなルーティンで、自分の仕事に誇りを持てるのは、案外大事だと思っています。
<まとめ>
美容師たちの“ちょっと変わったマイルール”、いかがでしたか? 一見、小さな習慣に見えるけど、どれも彼らの仕事に対する誇りや愛情、工夫が詰まっているんです。少しの工夫で仕事のクオリティーがグンとアップすることも。お客さまに最高のサービスを提供するために、ちょっとしたルーティンや儀式が意外と大事なんですね! 皆さんも、自分だけのマイルールを見つけて、もっと楽しく、もっと自信を持って仕事に挑んでみてください!
(取材・文/リクエストQJ編集部 イラスト/ちくまサラ)