はしゃぐ愛犬を眺めながら髪を切る飼い主…… BULLSON YUJIROがつくった、「犬と人が楽しむ美容室」

“犬と一緒に過ごせる空間”は簡単には見つからない!

 

 

実際に物件を探し始めてみると、想像以上に大変で……世の中のテナント物件って、ほとんどが“ペット不可”とされているんです。。美容室だけならまだ選択肢もあったんでしょうけど、犬と一緒に過ごせる空間、ましてやドッグランまで考えるとなると、条件がかなり限られてきて。思っていた以上にハードルが高くて、正直、何度か心が折れそうになりました。

 

いろいろな物件を見ては断られて……ということを繰り返していた中で、今の場所と出会えたのは、本当に“ご縁”だったと思います。実は、この物件も自分で見つけたわけじゃなくて、お客さまのご紹介だったんですよ。

 

都会の真ん中とは思えない犬も人間もゆったりくつろげるドッグラン

 

驚いたのは、ビルのオーナーさんが大の動物好きだったこと。僕たちの事業内容を説明したら、「ペット関連ならむしろ歓迎です」と言ってくださって。それまで“ペット不可”ばかりで苦労していたのが嘘のようでした。

 

開業にあたって一番気を遣ったのが、やっぱり保健所との調整でした。美容室と犬の施設を併設するって、あまり前例がないので、何がOKで何がNGなのかが分かりにくくて。だから、内装工事に入る前から保健所には何度も足を運んで、「これって大丈夫ですか?」「この設計なら許可が下りますか?」って確認しながら、ひとつずつ進めていきました。

 

 

特に大きなポイントだったのが、美容室の作業スペースと犬の動線を完全に分けること。動物が施術スペースに入ってはいけないので、入り口を2つつくって、犬と人の導線を明確に分けるように設計しました。ルールの範囲内でちゃんと仕切りを設けて運用しているんです。

 

ビルの中にドッグラン!? 看板犬・ヨーダに会いに世界からお客さまが

 

 

外に設置したドッグランも、もともとは室外機がぎっしり並んでいた場所でした。それをすべて撤去して、地面を整えて、フェンスを設置して……かなり手を入れました。最初はただの「使われていないスペース」だったのが、今では看板犬たちが走り回れる憩いの場になっています。

 

お店をオープンしたのは、2024年の3月。美容室とドッグラン、そして犬用品の物販を組み合わせた、いわゆる“複合型の空間”です。カットの合間に愛犬を遊ばせたり、ドッグランだけを利用されたり、洋服を見に来るだけの方もいたりと、利用の仕方は本当にさまざまです。

 

 

看板犬のヨーダも、この空間には欠かせない存在。SNSを見て、「ヨーダに会いたくて来ました」って言ってくださる方も少なくありません。最近では、Instagramを見た海外の方が観光の合間に立ち寄ってくれることもあって、まさかここまで世界が広がるとは正直思っていませんでした。

 

今あらためて感じているのは、「犬が人をつなげてくれる」ということです。飼い主同士が自然に会話を始めたり、スタッフとお客さまの間の距離が縮まったり。もちろん、美容師としての僕自身も、新しい出会いや関係性に恵まれるようになりました。

 

 

 

>犬も人も使えるバームオイル、イベント……BULLSONらしい企みをもっと

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング