JHAグランプリ受賞の飯笹豪が初登場!福岡から発信する圧巻のクリエイティビティ。サロンワークでは月売上500万を20年以上継続、愛ある美容師魂に迫る
目の前のお客さまに、全力で向き合うだけ
――サロンワークにも週5日でしっかり出られているそうですが、現在は毎日どれくらいのお客さまを担当しているんですか?
15人くらいです。売上は30代から変わっていなくて、だいたい毎月500万くらいでしょうか。若い頃よりも客数は少ないですが、単価が上がっているので、20年以上このペースで安定的に営業しています。27歳のときに新規枠をなくしたので、新規はご紹介のみを受け付けている感じです。

――え、27歳のときから既存客のみですか!?
そうなんです。テレビや雑誌に出るようになって、月に100名の新規が来てくださる時期があって、そのときに僕の活躍を支えてくれていた既存客の予約が取れなくなってしまったんですね。恩を返したい人に迷惑をかけているという状況に違和感があって、やはり既存客を優先したいなと思ったので、思い切って新規枠をなくしました。ですが、紹介は受け付けていたので、そこからさらに伸びたんです。目の前のお客さまに全力で向き合うということを続けてきただけですが、みなさんリピーターになってくださるので、増え続けていきましたね。
20年、30年と長く担当しているので、お客さまと一緒に年を重ねている感覚なんですよ。小さかったお子さまが20代、30代になり、ライフステージが変わっていく姿を共有できるのは、とても幸せなことです。僕自身もさらに腕を上げて、「今日が一番よかったです」と言われるような、いいカットを提供していきたいと思っています。

――飯笹さんは現在51歳ということですが、サロンワークはずっと続けていこうと考えていますか?
55歳までは今のペースで続けていくと思います。ですが、お客さまに必要とされている限り、サロンワークは続けていきたいな、という思いもあって。数は減らしていくかもしれないですけどね。というのも、僕は18歳から全力で働いてきたので、プライベートの時間を楽しむことをしてこなかったんです。人生でやってみたいことがあるので、余暇の時間を作って、自分のために使ってみたいなと思っています。
美容師という仕事は定期的にお客さまと会える仕事で、そんな人間関係を構築できる職業って他にないと思うんですよ。だから、僕は仕事を”こなす”というスタンスは一切なくて、「今日も一生懸命切りたいな」と思って毎日のぞんでいます。

――そんな飯笹さんですから、お客さまから慕われているんでしょうね。忙しい日々を元気に過ごすために、健康のためにしていることはありますか?
走ってます。今朝も走りましたけど、運動と睡眠は気をつけています。健康な体をもらった両親に感謝しながら、トレーニングしたり、定期的に整体や鍼に通ってケアすることも仕事のうちだと思っていて。元気であれば僕の体はたくさん稼いでくれるので、大切にしていきたいですね(笑)。

- プロフィール
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飯笹 豪(いいざさつよし)/(株)FAVOR代表
1974年、福岡生まれ。福岡市内に『FAVOR』2店舗を展開し、サロンワークを中心にスタッフ教育や外部のセミナー講師としても活躍。「メットガラ」や「アルマーニ」東京コレクションなど、国内外のファッションショーやコレクションでヘアを担当。2023年、JHAグランプリ受賞。
Instagram:@t.iizasa
https://favor-hair.co.jp/
(文/織田みゆき 撮影/高松竜二)