原宿で19年間、最前線を駆け抜けた高木貴雄が選んだ次の舞台、代々木『Ii』。新卒を一気に3年目レベルへ！超集中型研修の秘密
「98点でいい」高木流の育成哲学と挑戦
──業界の変革と共に教育環境も変わってきましたが、高木さんはどのような教育方針をもっていますか？
昔は、”100点じゃないとデビューさせない”という厳しさがありましたよね。僕自身、デビューまで4年ちょっとかかりましたが、それでも早い方でした。技術はとても大切ですが、僕は今「98点なら合格」と思っています。残りの2点は、それぞれの人生で埋めていけばいいですしね。他のサロンに入ったときに、店長になれるレベルまでは成長させたいと思っています。
――高木さんはVeLO仕込みですから、98点の水準も高そうですね。
そうですね（笑）。僕のお客さまで入社してくれたアシスタントは、前社では数百万売り上げていたスタイリストだったんですが、「美容師人生をやり直したい」という覚悟で入ってきてくれたので、技術試験をした上でアシスタントにしました。すでにお客さまをもっているので、立ち位置的にはジュニアスタイリストですが、基本的にはアシスタントとして動いてもらっています。
――高木さんの指導を直接受けられるというのは、贅沢な環境ですよね。これからスタッフは着実に育っていくと思いますが、今後の目標などあれば教えてください。
まずは、『Ii』の認知を広げたいですね。スタッフが育ったら、都内にもう1店舗作りたいと思っています。その次は、地元の神戸に出すかもしれない。関西も視野に入れています。美容室の廃業が過去最多という時代になりましたが、逆に言うと、誰もが出店できる時代ではなくなったということで、これからは残る時代になっていくと思います。大事に温めながら、『Ii』を育てていきたいなと思います。
- プロフィール
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高木 貴雄（たかぎたかお）／『Ii』代表
1985年、兵庫県生まれ。NRB日本理容美容専門学校卒業後、大阪府内1店舗を経て上京。21歳でVeLO（現・VeLO&vetica Hair Salon）に入社。19年間在籍し、一般誌・業界誌、セミナー、ヘアショーでも活躍。2025年4月、代々木に『Ii』をオープン。その人に似合う唯一無二なヘアデザインを提案し、著名人からの支持も厚い。
Instagram：@ii_takaotakagi_
（文／織田みゆき 撮影／宮崎洋）
