二十歳の頃、どう過ごしてた? siki/磯田基徳さんの二十歳の頃。

─当時、特に力を入れていたことはなんでしたか?

 

あの頃は基本的に仕事の奪い合いだったので、業務外では仲が良くても、営業中は同期同士でかなりバチバチ。優秀だからこそ気が強い子も多く、「突っ立ってるなら、そこどいてもらっていい?」と言われたこともあります(笑)。

なかでも、スタイリングの最後の巻きを誰が任せてもらうかはかなり競い合っていましたね。そこで初めて自分のスタイルを披露出来て、それが認められたらまた任せてもらえるので、「絶対俺に来い!」と思っていたし、かなり気合を入れてやっていました。

実際、その頃力を入れていた最後のスタイリングは、今でも自分の良さだと思っていて、アシスタント時代に培われた技術がすごく活きていると感じます。

 

─当時、つまずいたことや失敗した経験はありますか?

 

数えきれないほどありますよ。中でも忘れられないのは、知人のイベントに招待されてクラブに行った翌日の営業で、シャンプー中に寝てしまったこと。僕はもともと夜遊びをするタイプではないので、慣れない徹夜でシャンプー中にうとうとしてしまって…。パッと起きたら、セット面に髪が泡だらけのお客さまが居たんです。寝ぼけて、シャンプーを流さずにセット面にご案内していたらしいんですよね。

 

 

─それはすごいですね…! 怒られましたか?

 

めちゃくちゃ怒られましたし、シャンプーからも外されましたよ。1年目は本当に笑いあり涙ありというか、毎日てんやわんやだった記憶しかないです。ただ、僕は優等生ではなかったですが、なぜか先輩には可愛がってもらっていたと思います。「手がかかるけど、憎めない」みたいな(笑)。ダメな部分はあった反面、礼儀や目上の人への敬意などはちゃんとしていたからなのかもしれないですね。

 

二十歳のみんなへ

 

 

良くも悪くも多くの情報が入ってきて、不安になっている子が多いなと感じます。人に流されてしまったり、不安で何もできなくて、結果が出なくて余計に不安になる…というループに入ってしまうパターンもよく見ますね。

やっぱり、色々なツールが生まれたことで、美容にコミットできる子も少なくなっている気がしていて。SNSと美容のバランスが難しい気持ちは分かるのですが、僕としては、短期間でもいいので、本気で美容に向き合う期間を作るとすべてが変わると思うんですよ。それを1年続けるのは難しいだろうから、まずは1カ月。覚悟を決めて頑張る1カ月と、不安でなにもやらない1カ月は全然違うはずです。

SNSを頑張るのも素晴らしいことだけど、あくまで軸は美容。努力の方向性として、自分はスタイリストデビューを目指していることを忘れずにいて欲しいなと思います。

 

(文/リクエストQJ編集部 撮影/菊池麻美)

 

アプリでは、アシスタント時代に食べていたご飯《アシスタント飯》や金欠時代のエピソードも読めちゃう◎

>>アプリ版はこちらからチェック!

 

   ライフマガジンの記事をもっと見る >>

   リクエストQJ Instagram

   リクエストQJ YouTube

  旬の美容師求人はこちら

 

    1 2

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング