二十歳の頃、どう過ごしてた? SHACHU/みやちのりよしさんの二十歳の頃。
─実際に、どんなことをしていたんですか?
背伸びしてブランドの展示会に行ったりしていましたよ。周りに学生の頃から展示会に行く人なんていなかったし、今もあんまりいないと思う。そういう場で、有名なスタイリストやフォトグラファー、DJを見かけたら声をかけたりして、揉まれてましたね。

─あの頃、もっとこうしておけばよかったことはありますか?
後悔するのが好きじゃないからあんまりない(笑)! それこそ、停学になって学んだこともあるから、あれはあの時の失敗で良かったと思ってる。
強いて言うなら、もう少し人に優しくできていたのかもとは思いますね。やっぱり、二十歳前後ってちょっと尖っていて。素直すぎて言わなくていいことまで言って、周りの人を傷つけたこともあったと思うんですよね。だから、後悔というほどのことはないけど、もう少し人に優しくすればよかったかなとは思います。
二十歳のみんなへ

今は、SNSですぐに横がチラ見できちゃう。でも、自分の人生だから自分の歩幅を大事にして欲しいし、SNSやスマホに答えはないんじゃないかって思います。SNSは確かに必要だけど、他の人の承認欲求をぶつけられても、それは本当の意味での刺激にはならないと思うんですよ。
自分をワクワクさせる答えやヒントは、画面や自分のもっと外側にあるはずだから、色々な所に行ってみて欲しいですね。それはクラブに行けってことじゃなくて、公園でもいいと思うし、ひまわり畑でも海でも山でも、どこでもいい。心を潤わせて、弾ませるような体験をしてほしいなと思います。それが心の栄養になるだろうから。
それこそ、僕も借金したり、全然売れなかった時代もあるけど、なにで凌いでいたかって、そういうちょっとした感動の積み重ね。仕事で感じた悔しさや辛さを仕事で全て返すのって、当時の僕には正直難しかった。それでも僕がそこでへこたれなかったのは、すきま時間に自分の心に栄養を与え続けられたからだと思います。
あとね、今の若い子たちを見てると、「もうちょっと適当でよくない?」と思うこともありますよ。若者、もっと適当でいいんだぞ!って(笑)。
「しまった寝坊した!」って日があってもいい。みんな自分を完璧に見せようとするけど、完璧な人なんかいないですから。とっ散らかっちゃっててもいいし、怒られるときくらいありますよ。そりゃ僕だってなるべくなら怒られたくないし、気持ちはわかるけどね。ただ、もうちょっと自分に寛容でよくない?と思いますね。どうかのびのび生きて欲しいです!
(文/リクエストQJ編集部 撮影/菊池麻美)
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