JHA東京エリア賞に輝いた‟アシスタント”の紆余曲折 ― HEARTS/ Double 福田桂子さん U29次世代美容師 ―

専門学校の先生の勧めでHEARTSを受ける

 

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不動産屋さんでは3カ月ほど働いた後、退職しました。働いているときに、「少しでも自分の好きなことにリンクしている仕事をしたい!」と思い、いろいろ考えた結果、昔から好きだった美容に関することで、手に職をつけようと考えたんです。それで、美容専門学校に入ることを決めて、少人数制の東京美容専門学校を選びました。先生と距離が近い環境がいいといいと思ったからです。

 

4年くらい遅れていましたから、高校を卒業してそのまま専門学校に入った人とは覚悟が違います。親にも心配かけたくないから必死に勉強していました。

 

専門学校時代の一番の思い出はヘアショー。奇抜なデザインを考えたり、自分で衣装を作ったりして、非現実な作品をつくるのが楽しかった。美容師は手に職で、一生食べるのに困らない職業というイメージが強かったのですが、ヘアショーを経験して創作する喜びを知りました。今の私の原点ですね。

 

HEARTSに入ったのは、専門学校の先生に勧められたから。なぜだかわからないのですが、「きっと福田さんに合うよ」って言われまして(笑)。受ける前に見てみようと思って、お客さんとしてHEARTSに行ったとき、生まれて初めてショートにしたんですよ。それまでショートなんで恐ろしくてできなかったのに、切った後も扱いやすいし、スタイルもキープできる。「ここにしよう!」と決めました。

 

それで後日、面接を受けたんですけれど、そのときはいろんな感情がこみ上げてきて、泣いてしまったことを覚えています。

 

浮かれず、驕らず、コツコツとやっていきたい

 

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HEARTSに入ってからもやっぱり、「スタートが遅い分、人よりやらなきゃ」という焦りがいつもありました。しかも、最初のころは「周りを見て歩こう」とか「メイクはもっとこうしたらいいんじゃない?」とかたくさんアドバイスをもらいましたね。

 

そのときは、どうしてそう言われるのか理解できないこともありましたが、「あ、そういうことか」と腑に落ちる瞬間がくるんです。それがサロンの先輩たちの指導のすごいところ。ちなみに今日の服装も「メキシコでタコスを配っていそう」と言われてしまいました(笑)。

 

今年で美容師歴6年になりますが…まだまだ未熟ですね。もちろん作品も作りたいですが、ちゃんとした美容師になるためにコツコツと技術を磨いて、思いやりや気配りを大切に、人間的にも成長できるように頑張りたいです!

 

私はさまざまな紆余曲折を経て、ここまでやってきましたが、こんなに遠回りしなくても、「美容が好き」って気づいていたらもっと早くこの世界に入っていたと思うんですよね。

 

もしも昔の自分と同じような立場の人にアドバイスできるとしたら、美容に限らず「好きって思ったことには

躊躇せずにチャレンジしたほうがいいよ」って伝えたいですね。うまくいかないときがあっても、好きという気持ちがあるからこそ、楽しく仕事ができるんだと私は思っています。

 

 

プロフィール
HEARTS/ Double
アシスタント/ 福田桂子(フクダケイコ)

埼玉県出身。大学卒業後、東京美容専門学校に入学し美容の道へ。卒業後、HEARTS/ Double 入社。アシスタントながら2015年のJHAで東京エリア賞受賞し、業界誌デビューも果たす。現在はスタイリストを目指して奮闘中。

 

(取材・文/外山  武史  撮影/菊池 麻美)

 

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