TV番組や雑誌でも活躍するLONESS店長・原倫子さんが、進み続ける原動力は ─天職WOMAN─
いろんな挑戦をしたことで、”自分”が見えてきた

アシスタント時代から「ヘアメイクやブライダルの仕事をしたい」と思っていて、スタイリストになってからは週3日のペースで外部の仕事に出ていたことがありました。でもそこからサロンワークに戻ってくると、いつも「落ち着く…」と感じていて、自分の居場所はサロンワークだな、と意識するようになったんです。私は、外で一人で働くよりもチームで働く方が気持ちが上がるし、その環境の尊さも感じたんですね。なので、今は「やっぱり私は美容師だな」と思います。でもこれは、経験したからこそわかったこと。どちらの仕事も大変さと楽しさがありますし、自分には美容師が合うんだということが見えて、勉強になりました。

今はサロンワークをメインにしながら、指名でご依頼をいただいた際には雑誌やテレビの仕事もさせていただいています。テレビではイメチェン企画が多くて、最初は「試されている!」とプレッシャーを感じたことも(笑)。ですが、日頃のサロンワークでやっていることを落とし込めば評価していただけることがわかり、そこでも「サロンワークを頑張っていて良かった」と思いましたね。お客さまに対しても「カウンセリングをもっとしっかりやろう」とか、「喜んでいる顔が見たい」と改めて思いましたし、自分の技術や提案力を見直す機会になり、テレビの仕事にはすごく感謝しています。
雑誌の仕事は企画ごとにテーマが設定されますが、最近は迷うことなくスタイルを作れるようになりました。以前は「このスタイルどうなんだろう」と試行錯誤することが多かったのですが、今は自分がいいと思うスタイルに確信を持てるように。時には、この髪の動きやスタイルは私にしか作れない、と思える瞬間もあります。

いつからこう思えるようになったんだろう?と振り返ると、去年『ドリームプラスコンテスト』に参加したことが大きかったな、と思うんですよ。受賞はできなかったものの、全国の何万人もの参加者の中から16人に選ばれたことで、「自分は良いスタイルが作れるし、持ち味を信じよう」と強く思えるようになって。好きなテイストを一言で表現するのは難しいですが、写真で見ると“私っぽさ”が伝わる作品がたくさんあると思うので、これからも自分にしか作れないイメージを表現していきたいなと思っています。
作品撮りにはアシスタントの頃から取り組んでいて、今も2カ月に1回は撮影をしています。以前は一人でiPhoneで撮っていましたが、最近はフォトグラファーの夫のスタジオで一緒に撮っていて、相談しながら楽しい時間を過ごしています。サロンワークとはまた違い、リフレッシュにもなるんですよね。作品撮りは、今後も欠かさず続けていきたいことのひとつです。