「やること」と「やらないこと」、思考の断捨離で自分らしく働く “THE GARDEN” TOKYO・荒井夏海さん─天職WOMAN─

週5日は仕事に集中し、休日は100%自分に使う

 

 

インスタのストーリーでは、リアルなプライベートを投稿しています。有名店で働いていてSNSのフォロワーも多いせいか、「芸能人のような暮らしをしてそう」というイメージを持たれがちですが、私は全く高級志向ではないですし、営業後は日高屋でラーメンと瓶ビールを飲んでいるような人間なんです(笑)。それを知ったお客さまから「そのギャップがいいです」と言われたことがあったので、新規のお客さまが少しでも来店しやすいように、ありのままの自分を発信するようになりました。会話のきっかけにもなるので、やって良かったなと思います。

 

今年で美容師歴8年目になりますが、お客さまにも恵まれていますし、今まで仕事を辞めたいと思ったことは一度もないです。強いていえば、アシスタント時代に社内でのコミュニケーションの難しさで悩んだ時期はありました。そういう時は、いつも本に助けられましたね。コミュニケーション関連の本を読み漁って「こんな風にアプローチしてみよう」と参考にしたら、全てがうまく回るようになったので、違う視点を取り入れてみるのもいいかもしれません。

 

 

確かに美容師は忙しい仕事ですが、私は入社当初から「オフの日は、100%自分のために使う」と決めていました。デビュー前も「休日はモデルを入れません」と言っていたタイプでしたね(笑)。その代わり、営業中は時間を考えず仕事に集中します。やっぱり、休日に好きなことをして心から楽しまないと仕事でもポジティブでいられないですし、そのメンタルはお客さまに伝わってしまうと思うんですよ。集中して仕事をして、休みは思い切りリフレッシュするというメリハリある生活を大事にしてきたので、ここまでバランスを崩さずにたどりつけたのかなと思っていますし、これからもこのバランスは保っていくつもりです。

 

選択は断捨離方式「1ヵ月後の私に、これは必要?」

 

 

普段から心がけていることは、頭の中にハテナマークが浮かんだときは、1ヵ月後、2ヵ月後の未来を見据えて、自分自身に質問を投げかけるということです。例えば、「この練習ってなんのため?」と思ったときには、未来の自分には必要かな?と聞いてみる。先輩に怒られたときには「ずっと反省し続けることが、今後の先輩との関係性のために必要?」と考えてみるんです。断捨離と似ているんですけど、一つひとつ自分で必要かどうかを決断していくとイヤなことが減りますし、楽しくなっていきますよ。

 

私は、目の前のお客さまが喜んでくれるのが一番嬉しいなと感じるので、サロンワークが一番好きなんです。年を重ねても、サロンにずっと立ち続けたいなと思っています。それに加えて、後輩を育てるのも好きなので、教育にも力を入れていきたいですね。ただ、今付いてくれているアシスタントたちはすごく優秀で、非の打ちどころがないんですよ。失敗ひとつしてくれなくて、逆に物足りなさを感じることすらあります(笑)。有能なアシスタントたちのサポートを受けながら、今後もさらに技術を高めてお客さまを可愛くしていきたいです。

 

 

人生を作るのは自分で、選択権はいつも自分にあるということを心に留めておけば、人のせいにしないクセがつくんです。そうすると、何かあっても全て自分の選択の結果だと思えるので、物事がうまくいきやすくなります。選択肢の中に「楽しいな」と思えることがあるなら、それを積極的にやってみるといいと思いますし、すごく嫌なことがあったら、一旦引いて諦めるのも手です。自問自答しながら覚悟をもって納得できる選択をしてみてください。

 

プロフィール
“THE GARDEN” TOKYO

トップスタイリスト/荒井 夏海(あらいなつみ)

1997年、茨城県生まれ。パリ総合美容専門学校柏校卒業後、新卒でGARDENに入社。すぐにInstagramをスタートし、セルフアレンジでフォロワー3万人を獲得。2020年にスタイリストデビューを果たし、2022年トップスタイリストに昇格。「似合わせ前髪カット」「レイヤーカット」を打ち出し、朝5分で決まるスタイルを提案して数多くの顧客から熱烈に支持されている。

Instagram:@natsumi_reon.garden

 

(文/織田みゆき 撮影/菊池麻美)

 

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