「それは恋愛じゃなくて仕事です」私の恋の空回り!美容師の“ラブ失敗録”10連発
毎回「いいね」=脈アリだと思ったら、ただの巡回でした(24歳/男性)
毎回、僕のInstagramの投稿に必ず「いいね」をしてくれる女性のお客さまがいました。最初は「よく見てくれるな〜」くらいだったのですが、気づけばほぼ毎回、しかもかなり早い段階で「いいね」。コメントまでくれることもあり、「これは…ちょっと期待してもいいやつ?」と、心がザワつき始めました。正直、その人の存在を意識するようになってからは、投稿内容も写真の角度もキャプションも全力。もはやその女性に向けて発信しているレベルで、毎回頑張っていました。
そして次の来店時。勇気を出して施術中に「いつもInstagram見てくれて、嬉しいです!」と話題を振った瞬間、返ってきた言葉がこちら。「あ〜!私、めちゃくちゃ美容アカオタクなんです。役立ちそうな投稿は全部、後で見返せるように“ブックマーク代わり”にいいねしてて。1日100件くらい押してます!」
……終了。私の投稿が特別だったわけではなく、大量に押される「いいね」の一つ。ただの美容アカ巡回ルーティンでした。いいねをくれるから頑張れていたし、勝手に励まされ、勝手に期待し、勝手に空回り。SNSの「いいね」には、恋心が含まれていない場合もある。学びました。SNSは人をつなぐツールでもあり、勘違いを量産する装置でもあります。アルゴリズムに弄ばれるな、自分。
<まとめ>
美容室には、髪の毛と一緒に「勘違い」もよく落ちているのですね。その境界線は驚くほど曖昧で、都合よく脳内に書き換えられていきます。二人きり=恋、優しさ=脈アリ、距離が近い=特別。そう信じた瞬間から、物語は勝手に始まり、勝手に盛り上がり、そして静かに終わりを告げます。
でも、これらは全部、仕事を一生懸命やったからこそ起こった出来事でもあります。期待して、勘違いして、少し恥ずかしくなって、学ぶ。今日も全国の美容師が、恋と業務の境界線で心を切り刻まれています。次こそは見誤らないでしょう……たぶん。
(取材・文/リクエストQJ編集部 イラスト/おぐらあんこ)