ハゲを隠す時代は終り…これからは着こなす時代だ!

黄金比率をキープするために3週間に一度の施術を推奨

 

 

カルヴォでは、ハゲを似合わせる黄金比率を探るために、20代から50代の男女300人に協力をお願いし、調査を行いました。縦横比の異なる顔のCGをランダムに並べて、その中から一番いいものを選んでもらう方法です。大阪大学で錯視や錯覚を研究しており、化粧品メーカーとメイクの研究をしている森川和則教授にも協力していただきました。その調査の結果、仮説が正しいことが分かったのです。髪を短くすればハゲは目立たなくなるのですが、カッコいいハゲをつくるためにはただ切ればいいというわけではありません。また、たとえば、トップをつくれないとしたら、縦横比率を変えるためにひげを伸ばすなど、いろいろな工夫が考えられます。

 

ハゲを隠すために髪を伸ばすのは悪手です。ハゲている人は頭皮が見える部分が広いので、黒い毛の束があったら余計に目立ちます。書道を思い浮かべてください。白い紙に墨汁をたらしたら黒い点が目立ちますよね。でも、薄い黒だったらさほど目立たない。一番薄いところに合わせていくことが基本です。

 

究極的にはスキンヘッドになるのですが、あくまでこれは最終局面。ハゲを着こなすっていう感じじゃないんですよね。そうなる前にハゲを楽しんでほしいし、その手助けを美容師さんにしてほしいんですよ。こまめに調整しないと黄金比率が崩れるので、ハゲを着こなしたい人には、3週間に1回くらいの頻度でヘアサロンに通うことを勧めています。来店頻度が高いことは、美容師さんにとっても望ましいことですよね。

 

薄毛のお客さまの信頼を得れば、美容師生活は安泰

 

 

男性の美容師さんの場合、人によっては年齢が上がるごとに女性のお客さまが減ってしまうと聞いたことがあります。独立を目指す人も多いですが、みんながみんな成功するわけではない。でも、ハゲを着こなすお客さまをつくれば、一緒に年を重ねることができます。もちろん、女性美容師さんも、薄毛のお客さまを変身させることができれば、絶大な信頼が得られます。女性からのアドバイスは喜ばれることに間違いありません。

 

カツラメーカーさんなどの調査によると、薄毛で悩んでいる人は日本に1300万人から1500万人いるそうです。食生活やストレスの問題を抱えている男性は増えていますし、薄毛の人が減る要素は見当たらないんじゃないかと考えています。ハゲをカッコよくすることは、人生を変えるくらいのインパクトがありますから、顧客がどんどん増えていくはずなんです。

 

とはいえ、お客さまに提案する大前提として、信頼関係が欠かせません。最初のドアの開け方は、お客さまによって違うと思います。そこは慎重に判断してほしいところ。一つの切り口として、「最近忙しいですか?」「食生活、どんな感じですか?」など生活面の話から切り出すといいかもしれません。その上で、「ちょっとトップの毛が元気なくなってきていますね」と現状把握をうながせば、相談してもらえるかもしれません。

 

現状把握を客観してもらえたら、ビフォーアフターを見てもらうとよいと思います。カット前とカット後の写真があれば、その違いは一目瞭然。隠すより全然いいよねという話になれば、お客さまは悩みから解放されます。ぜひ薄毛男性の救世主のような美容師さんになってください。日本美USUGE協会もそのお手伝いをしますので、興味があるかたはぜひご連絡を!

 

 

プロフィール
株式会社カルヴォ代表取締役、一般社団法人日本美USUGE協会代表理事 
松本圭司(まつもとけいじ)さん。

1973年、神戸市生まれ。慶応大学環境情報学部卒業後、日系メーカー3社に勤務。神戸大学大学院修了(MBA)。ハゲ薄毛の悩みを解決するために「恥」の意識をいかにビジネスにつなげるかアカデミックに研究。ハゲ薄毛を隠す・増やす手段以外で解決する事業案で、森永製菓主催のビジネスコンテストに入賞。2016年8月、株式会社カルヴォを、2018年1月、一般社団法人日本美USUGE協会を共同設立。近著に「ハゲを着こなす」(WAVE出版)がある。

 

 

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