「リアル海外ヘア」の立役者AYATOが語る“真”のヘアデザイン。オリジナルブランド『GooDiee』開発の舞台裏、そして世界へ向かう理由

 

都内有名店で歴代最速のスタイリストデビューを果たし、20代前半からトッププレイヤーとして駆け抜けてきたフリーランス美容師・AYATO(アヤト)さん。クラシックバレエで培った”総合芸術”の表現力と、世界を旅して磨いたグローバルな感性を武器に、ヘアデザインを通して“女性像”そのものをプロデュースし続けています。また『リアル海外ヘア』ブームを牽引した美容師の一人としても注目され、独立後はサロンワークの枠を超えた活動にも力を注いでいます。

中でも注力しているのが、オリジナルヘアケアブランド『GooDiee(グッディー)』の開発です。「お客さまがサロンから帰った後も、毎日をもっと気分よくHAPPYに過ごせるように」という想いを込めて完成させたプロダクトは、美容師の間でも話題に。今回は、AYATOさんに美容師の枠を越えた表現者としての哲学、プロダクト開発の裏側、そして世界を見据える理由について語っていただきました。

 


 

名門サロンで7年半。最速デビューの裏側

 

 

――新卒から7年半在籍した有名店では、歴代最速でスタイリストデビューされたそうですね。

 

はい。2年半でデビューしました。入社時から誰よりも早くスタイリストになることを強く意識していましたね。当時は毎朝サロンの鍵を一番に開けて練習を始め、営業後も最後まで残って鍵を閉める日々。鍵だけは誰にも譲りませんでした。

 

――まさに練習漬けの2年半だったんですね。

 

そうですね。ただ、前社では年に1度は1週間の長期休暇を取るルールがあったので、毎年海外旅行に出掛けていました。現地で得たインスピレーションを1年かけてアウトプットする。そんなサイクルを繰り返して、アシスタント最後の半年で一気にラストスパートをかけてデビューに至りました。

 

普通に考えれば、かなり過酷な日々だったと思いますが、僕自身は“アスリートマインド”で楽しんでいました。幼少期から10年以上クラシックバレエを続けていて、「どんな状況でも楽しむ」という思考が根付いていたからこそだと思います。のちにディレクター(店長)、ヘアショー、セミナーなどにもピックアップして任せていただきました。前社で得た経験のすべてが今の糧になっていると感じます。

 

 

――美容師を目指すきっかけも、バレエの経験に通じるものがあったからですか?

 

そうですね。もともと美しいものに惹かれるタイプだったようで、小さい頃から綺麗なものを見たり、作るのが好きだったんです。バレエでは衣装やメイクで自己表現する機会が多く、「自分は表現することが好きなんだ」と気付かされたことが、美容師を志した一因だと思います。加えて、母が美容師だった影響もあり、ごく自然な流れでこの道に進みました。

 

5教科の勉強は得意じゃなかったのですが、美術や音楽、技術といった表現科目はいつも得意でした。1+1が2にならないような、「正解のない世界」が好きなんですよね。むしろ、正解は自分の中にしかなくて、今でもずっとそれを追い求めています。

 

 “海外ヘア“のトレンド現象。コロナ禍で見つけた「原点」

 

 

――スタイリストデビュー後は、すぐにトッププレイヤーに?

 

実は、デビューからしばらくの間は思うように結果が出ませんでした。当時から海外のヘアトレンドを日常的にチェックしていたのですが、あるとき現地で、「次はこれが来る」と直感したスタイルを見つけたんです。その頃は“外国人風カラー”というワードがすごく流行っていたのですが、僕自身はどこかしっくりこなくて。そうした経験から、現地で見たリアルな外国人のヘアの質感や色味を“アジア人の素材に合わせて”提案しようと考えました。誰かの真似をするのではなく、自分で新しい女性像=マーケットを作ろうと強く想ったんです。そうして、僕自身のフィルターを通して生まれた“リアル海外ヘア”という新たなジャンルで発信を始めました。

 

ヘアだけでなく、メイクやファッションまで含めたトータルな女性像を提案するようになってからは、共感してくださるお客さまが少しずつ増えていきました。そんな矢先、誰もが知る著名なモデルさんが僕のSNSを見て指名で来店してくださったんですよ。その日に撮影したスタイルをきっかけに、サロンワークが一気に忙しくなりましたね。“トータルで憧れを表現する”ことがいかに大切なのか、を実感しました。

 

 

――”海外ヘア”という言葉も、すっかり定着しましたね。

 

そうですね。数年前と比べ、かきあげヘアや色気のある女性像を作る動きが韓国などのジャンルでも増えていると思います。街で自分の提案したスタイルや女性像が増えていくのを見ると、やはり嬉しいです。同期や先輩からも「あのカットライン、アヤトっぽいよね」と言ってもらえるようになり、自分がトレンドを作れたという実感がありました。今はもう“リアル海外ヘア”というワードは使っていませんが、美容師さんたちがそのジャンルをさらに進化させてくれていることは、心から嬉しいです。

 

これまで欧米やアジアなど10ヵ国以上を飛び回ってきましたが、現地のカルチャー、ファッション、ライフスタイルを肌で感じてきた経験は、自分の大きな強みだと思っています。

一方で、コロナ禍で海外に行けなくなったときに強く感じたのが、日本の素晴らしさ。国内を旅するなかで出会った人や文化、食、建築に心を打たれました。そこからは「自分が日本人として育ったルーツを大切にしたい」という感覚になり、日本の魅力を世界へ発信したいと想いが芽生えました。

 

>『GooDiee』誕生の背景と、プロダクトに込めた想い

 

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