ドリプラグランプリに、JHA最優秀新人賞──名だたるコンテストで受賞を重ねる24歳が登場。美容業界の次世代を担うクリエイター・維駒さんが見据える先は?

“縛り”を設けて引き出しを増やす。サングラス、白黒、凸凹……量を重ねて磨いてきたクリエーションの発想法

 

 

クリエーションのアイデアって、映画とか自然とか、明確な源がある人も多いと思いますが、僕の場合は、いろいろなものを広く浅く見ていることが多いですね。その中で、ふと「この形、面白いな」と思ったものを写真に残したりスクショしておく、という感じです。形だけではなく、色やテクスチャーなんかもインスピレーションのひとつ。美容とはまったく関係なくても、家具や建物の造形や、「なんでこのバランスなんだろう」と思うものがあれば残すようにしています。

作品作りでは、あえて“縛り”を設けることも多いです。過去には“白黒縛り”をやっていた時もありましたし、今は“凸凹縛り”で作品を作っています。

 

凸凹縛りで作った作品の一つ

 

JHAのニューカマーを獲ったときは、たまたま“サングラス縛り”をやっていて、全部の作品にサングラスをかけている時期でした。サングラスってかなり強い要素なので、かけるだけでどうしても似た印象になりがち。それをどうやって違う見え方にするか考える過程で、表現の幅が広がって、引き出しが増えていくんですよ。

 

 

例えば、次に“赤縛り”をやったとしたら「赤と、前にやった凸凹を組み合わせてみよう」といったこともできるようになるじゃないですか。そうやって、足したり掛けたりして、どんどん引き出しが増えていく。

ただ、その引き出しは同じテーマで1つや2つやったくらいでは増えるものではないので、量も大切だと考えています。とにかく手を動かして、数をやる。そうすることで「このテーマか、じゃあこれを使おう」とすっとアイデアが取り出せるようになる気がしますね。

 

ちなみに、作品撮りにテーマを設けるのは「表現の幅を広げるために」と苦しみながらやっているのではなく、あくまで楽しいからやっています。そのときハマっているものを表現しているだけで、一通りやり終えて飽きたらまた別のこと始めるので、生みの辛さはないですね。

 

自分の感覚を信じて挑み続けるコンテスト。目標はDREAM PLUS連覇とJHA大賞

 

 

コンテストに挑むとき、審査員の傾向はリサーチします。ただ、それに極端に寄せて作品を作ることはありません。

例えば、DREAM PLUSのときも、審査員の方々が普段どんなスタイルを作っているのかはかなり研究しました。全員パーマスタイルが好きそうだったので、パーマスタイルで作品を作りましたが、それ以外の表現の部分は自分の色を出すようにしました。いつもそのくらいの大きな方向性を考える程度で、基本的には自分の好きなものを作るようにしています。

 

というのも、自分が審査員をやらせてもらったときには、自分では作れないものや自分の発想にないデザインを選ぶことが多いんです。そう考えると、審査員受けを狙って作るのが正解とは限らないのかな、と。その日の気分や、その人が今なににハマっているか、など要素が複雑すぎて、完全に計算するのは難しい。だから、最終的には自分の感覚を信じています。

 

 

ただ、それもある程度数をこなしたからこそできる選択なのかなと思いますね。僕は美容学生の頃は本当に“作品オタク”で、人のスタイル作品をひたすら見て研究していました。昔の作品を見れば、どのコンテストの誰の作品かわかるくらい(笑)。最初はそれを真似することから始めて、少しずつ、自分らしさみたいなものが表現できるようになった気がします。

 

少し前に発表しましたが、4月からはフリーランスとして活動することになりました。全国にクリエーションの活動の幅を広げながら、これまで以上に作品作りやセミナーなどに取り組んでいくつもりです。一方で、地元でのサロンワークも完全に辞めるわけではなく、全体の2割くらいのバランスで続けていきます。

クリエーション面で目標を掲げるとすれば、DREAM PLUSは自分の中では特別なコンテストなので、審査員として呼ばれるまでは出続けたいと思っています。去年は準グランプリに甘んじることになったので、次はもう一度グランプリを獲って、その次の年も獲る。まだ誰も成し遂げていない、連覇を目指したいですね。

 

 

一方で、もっと身近な目標もあります。それは、フリーランスになるので、しっかり稼げるようになること! と言っても、僕の目標はささやか。焼き肉を食べに行ったときにカルビと上カルビがあったら、迷わず上カルビを選べるようになりたいとか、そんな感じです(笑)。できれば特上カルビも食べられるくらい、がんばっていけたらと思います!

 

プロフィール
維駒(いこま)

高知県出身。高知理容美容専門学校卒業後、新卒でKENOMIKA.に入社。学生時代からクリエーションの分野で頭角を現し、24歳という若さにしてJHAニューカマー最優秀新人賞、DREAM PLUSグランプリなど数々のコンテストで受賞。現在はセミナーや撮影会「CCC」を主催するなど活動の幅を広げている。2026年4月からは高知のUNIONにてサロンワークをしながら、全国各地でクリエイション活動をさらに拡大予定。

Instagram:@kenomika_ikoma

 

(文/須川奈津江 撮影/松林真幸 MIKAN inc)

 

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