映画館、旅、ライブ──『生』の体験が、私らしさを磨いてくれる。JURK YOUさんの「ブレイン解剖」

 

トレンドの一歩先を行くクリエイティブを生み出す美容師は、どんなヒトやモノにインスパイアされるのか。クリエイティブな感性を持つ人たちに直撃取材し、紐解いていくのがこの企画「ブレイン解剖」です。

今回は、クリエイティブに⻑けたスタッフが集まるJURK(ユルク)の中で、ファッションやライフスタイルを含め、独⾃の世界観と雰囲気を発信しているYOUさんが登場。

若手時代から一貫して“かっこいい女性像”を作ることを貫いてきたYOUさんのインスピレーションはどんなところから湧いているのでしょうか。

 


 

ガーリーメインなサロンで、“かっこいい女性像”を貫いた若手時代

 

 

今は、名古屋と東京のJURKを行き来しながらサロンワークをしています。2カ月に1度、1週間ほど東京で美容師をして、残りは名古屋という形です。

もともとは、地元・愛知の美容専門学校を卒業後、地元のトレンドサロンに新卒で入社しました。スタッフ数も多く、名古屋でも大きいサロンだったので、基礎を徹底して学べる環境はありがたかったですね。カリキュラムもかなり充実していて、私がデビューできたのは入社してから4年半後。決して早くはなかったし、どちらかというと器用なタイプではなかったから、同期に追いつくのに必死で。でも、アシスタント時代から撮影やヘアショーに参加させてもらえる機会が多く、表現する楽しさにどんどん惹かれていきました。

 

ただ、当時のサロンのテイストはどちらかというとガーリーで甘め。周りは可愛らしいスタイルを作るスタッフが多かった中で、私は昔から“かっこいい女性像”に憧れていて、ちょっとシャープでクールなスタイルが好きだったんです。黒が似合う人、自分の意志で選んだものを着ている人。そういう芯のある女性像が自分の理想だったので、周りのテイストには流されず、それを貫き通していました。サロンの雰囲気に合わせた方がいいのかな?と思うこともあまりなくて、迷いなく自分の好きなスタイルを作っていましたね。

 

 

新卒で入社したサロンには8年間在籍して、その後、JURKのオープニングメンバーの一員になりました。サロンを変えたのは、オーナーの沢井(卓也)の作るスタイルがずっと好きだったのと、次のステージに進みたいという気持ちから。それまで、沢井と直接話したことはなかったのですが、名古屋でのヘアショーを通して私のことも多少は認知してくれていたんだと思います。

JURKに入ってより意識するようになったのは、“ファッションを軸にスタイルを考える”こと。JURKにはアパレルが併設されていることもあり、ファッションとヘアがより密接につながっていることを実感しています。「この服に合う髪型を提案したい」「この素材ならこういう質感のヘアにしよう」と、逆算してヘアを組み立てる感覚が身についたんです。

 

 

名古屋と東京を行き来してサロンワークをしていることは冒頭でもお話ししましたが、名古屋は「変化を楽しみたい」「思い切ったデザインにしたい」というお客さまが多くて、ハイトーンやイメチェン系の提案が多い。一方で東京は、ナチュラルで再現性を重視するお客さまが多い印象です。どちらの感性も面白いし、どちらも好きですね。

 

今、作っているスタイルも、理想としているのは変わらず“かっこいい女性像”です。昔から凛とした雰囲気を持つアジアンビューティー系の役者さんが好きだったこともあり、この先も作るものの根幹にあるものは揺るがないと思います。

 

>映画は1日に2本ハシゴすることも。実際に足を運ぶことで得るインスピレーションとは?

 

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