カットで作る、ミニマルシックな海外ヘア Leverageのトップスタイリスト、Mayuさんが確立したN.Y.ライクなブランディングとは #Z世代のスター発掘
自身とサロンの世界観を重ね合わせ、唯一無二の“ミニマルシック”を確立

自分のブランディングが“海外ヘア”からブレたことは無いのですが、SNSを本格的に集客に使い始めてからしばらくは、打ち出すスタイルにかなり迷いがありました。
最初は、海外の方の地毛に近いナチュラルなハイライトを推していたんです。それが集客に繋がらずに悩んでいた頃、海外でブラックヘアが流行ったタイミングがあって。「これも良いかも」と、自分のヘアもブルーブラックにして発信してみたんです。ただ、日本人に落とし込むとどうしても地毛の黒髪っぽく見えてしまうんですよね。海外の空気感が上手く出せず、それも断念…。
そこからまた打ち出しをハイライトに戻したり、海外の方の地毛を意識したブラウンカラーに振り切ってみたりと試行錯誤を重ねていました。この頃は、カットというより、カラーを軸にブランディングを考えていた時期だったと思います。

停滞期を抜けたのは、昨年あたり。私自身のブランディングと、サロンのブランディングが同時に進み始めたタイミングがあって、そこから一気に道が開けたように思います。
私が試行錯誤していたように、まだサロンとしての歴史が浅いLeverageも、方向性が明確に定まっていない時期があったんです。会社はニューヨークへの出店を目指していますが、スタッフの中には西海岸風のコントラストのあるハイライトを打ち出す人もいたりと、色々と模索している状態でした。
LeverageにはSNSコンサルがあるのですが、その取り組みの一環として、マネージャーが当時の状況を打開するためにSNS戦略について話し合う機会を設けてくれたんです。みんなで話し合った結果、共通していたのは「自分たちがやろうとしているN.Y.スタイルの海外ヘアは、他のサロンがあまりやっていない強みなのでは」という意見。
というのも、海外ヘアの王道といえばハイライトやバレイヤージュなどのデザインカラーとレイヤーカットを合わせたものですが、Leverageの打ち出しはツヤや質感、重めのレイヤーなどのカットメインで作るスタイル。私たちが大事にしているのは、「ミニマルシック」と呼ばれるテイストなんです。

このスタイルはまだ投稿数が少ないけど、それは言い換えるなら競合が少ないということ。それなら、誰か一人がSNSで頑張るよりも、全員で同じ方向を向いて、一斉に同じ打ち出しをした方がいいという結論になりました。
そこからは、本当に全員でSNSに取り組みましたね。全スタッフが毎日投稿を続けて、写真の雰囲気や動画の見せ方もできるだけサロン全体で揃えるようにしました。
続けていくうちに少しずつ変化が出てきて、「海外レイヤー」で検索すると、Leverageのスタイルが出てくるようになったり、「この海外ヘアは他と違う」と感じて来店してくださる方が増えていったんです。
個人の発信に任せるのではなく、サロン全体で一つのスタイルを作りにいったことが、“Leverageらしさ”を形にしていったのだと思います。
ニューヨーク出店はサロンみんなの目標! 仲間と目指すことに意味がある

“Leverageらしさ”が出来上がっていく一方で、自分らしさをどう出して行くのかという課題もありました。正直、カットの方法に他のスタッフと大きな違いはありません。レイヤーの入れ方も、仕上げのスタイリングも、ベースはみんな同じです。そこで工夫をしたのは、写真の撮り方やSNSの編集の仕方。切り取り方の小さな違いや投稿の雰囲気で、「Mayuさんに任せたい」と言って足を運んでいただくことも1年ほど前から増えてきました。
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カットが自分の強みになっていると認識したのもその頃です。海外ヘアが好きな方の中には、「韓国っぽいレイヤーになってしまう」「思っていた質感に仕上がらない」という悩みを持った方がすごく多いんですよ。その気持ちはよくわかるので、海外の美容師さんのカット動画を見たり、実際の仕上がりを研究しながら、切り方やレイヤーの入れ方を少しずつ調整していきました。その結果、自分なりの“正解”が見えてきたんです。そうした積み重ねがあったからこそ、今ではカットを強みとして、自信を持って提供できるようになったのだと思います。

将来的には、ニューヨークを拠点に、日本とも行き来できる働き方が理想です。最初は向こうに腰を据えることになると思いますが、いずれは両方で仕事ができる状態を目指しています。
「独自の打ち出しと技術があるのに、独立を考えないの?」と聞かれることもありますが、私はあまり考えたことがありません。新卒からこのサロンで育ってきましたし、何より一緒に働くスタッフ全員が驚くほど向上心が高く、「みんなで作る」ことを大切にしている環境が大好きだからです。ニューヨークへの出店も、このサロンで目指すからこそ意味があると思っています。
今の自分があるのも、私一人の力ではなく、先輩の指導やアシスタントのサポート、SNSを見てくださるお客さまがいてこそ。だからこそ、関わる人みんなが良くなっていく形を選びたいんです。チームで大きな目標を目指し、ニューヨークで働く日を目指して邁進していこうと思います。

- プロフィール
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Leverage 白金/トップスタイリスト
Mayu Yamaoka
埼玉県出身。住田美容専門学校卒業後、新卒でLeverageに入社。1年半でデビューを果たし、ミニマルシックな海外ヘアーを積極的に打ち出す。ナチュラルで品のある海外レイヤーやボブ、カーテンバングをカットで日本人の髪質に落とし込む技術に定評があり、海外好きの顧客からの信頼が篤い。
Instagram:@mayu_leverage
(文/須川奈津江 撮影/菊池麻美)
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