「今やらずに、いつやる?」最初の10年が、輝く未来をつくる 〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき七つのこと」〜 FaNNa ginza 塚本 繁

三つ目:美容漬けの毎日をつくる

 


前のサロンに入社した当時は、ひたすら練習。営業後は夜11時まで練習をこなし、帰宅してからは撮影の準備など、とにかく1日中美容で体と頭がいっぱいでした。家に帰るのは深夜1時。休日ですら、作品撮りか自主撮影に明け暮れていました。

 

仕事と自己研鑽が完全に一体化していて「休みたい」とすら思いませんでした。30代で月間客数700人超、1日30~40人のカットを担当する日々。撮影で雑誌に掲載された作品を見るたび、「自分は少しずつ売れっ子に近づいている」という手応えが得られ、その実感がさらなる原動力となっていました。

 

美容師という職業に本気で向き合うことしか頭になかった。だからこそ、「美容漬け」だったあの毎日が、今の長いキャリアの揺るぎない礎になっています。

 

 

四つ目:本物に触れ、美意識を高める

 


美容師という職業は、技術職でありながら“デザイナー”です。髪を切るだけではなく、ファッション、空間、インテリア、建築、あらゆるジャンルの知識と感性が、ヘアスタイルに奥行きを与えてくれると思います。

 

たとえば、安藤忠雄を語れる。チャールズ & レイ・イームズの家具を知っている。そういう知識があるだけで、業界の垣根を超えて共鳴できる瞬間がある。お客さまの靴を見て、「それ、どこどこのブランドの○○ですよね。」と自然に会話が始まる。それだけでお互いの価値観が高まり、質の高いお客さまとの関係が育っていく。

だから若いうちにこそ、もっと貪欲に“本物”に触れてほしい。

 

リーズナブルなお店が悪いわけじゃない。でも、ハイブランドや名作家具の放つ空気、重み、温度……それを肌で感じてほしい。小物ひとつに宿る“本物感”が、提案の説得力を何倍にも高めてくれるんです。

 

>五つ目:年齢は関係ない!やりたいときにやりたいことをやれ

 

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