「今やらずに、いつやる?」最初の10年が、輝く未来をつくる 〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき七つのこと」〜 FaNNa ginza 塚本 繁

五つ目:年齢は関係ない!やりたいときにやりたいことをやれ

 


27歳のとき、僕は「大阪ではもうやり切った」と感じました。当時はまだSNSもなく、情報発信の舞台は東京に集中していた時代。大阪でどれだけ実績を積んでも、東京という巨大な壁は越えられない。だったら、自分がその壁の中へ行くしかない。そう腹を括ったんです。

 

社長に相談したところ、「東京進出には5年はかかるだろう」と言われました。でも、1年後。運とタイミングが重なり、「東京に出店できることになったがやってみるか?」という声がかかりました。周囲からは「27歳で東京での挑戦は遅すぎる」といろいろ言われました。でも、年齢なんて関係なかった。気持ちが先に走っていたんです。

そして、48歳での独立もまた、まったく同じ構図でした。46歳で独立を決意し、動き出した直後にコロナ禍。計画は2年間ストップしました。それでも48歳のとき、僕は店をオープンしました。「もう遅い」と言われる年齢だったかもしれない。でも僕は、やりたいと思った時が自分のベストタイミングだと思っています。極端に言えば、60歳からラーメン屋を始めても構わない。大事なのは、やりたいことを決めた時に全力で突っ走っていけるかどうかだけ。

 

 

六つ目:自分の限界を決めず、キャパシティを広げろ

 


20代のうちに「量」をこなしてキャパシティを広げておくことは、のちの人生で大きな財産になります。

 

たとえば、月間700名をカットした経験がある人と、100名までしか経験のない人。どちらが将来的に、300名規模の顧客を安定して担当できるかは明らか。一度、高い数字を出したことのある人は、そこから自分のこだわりで仕事量を変えても納得した仕事ができると思います。

 

僕自身、かつて1日30~40名を15分刻みで担当し、アシスタント6名と共に、ただひたすら段取りだけを考えて動く毎日を過ごしていました。まるでオーケストラの指揮者のように指示を出し、一手一手を最適化して「待たせないサービス」を徹底的に追求した。段取り力、チームマネジメント力、トラブル対応力。これらのスキルはすべて、若いうちに“量と限界”を超えた経験を積んだからこそ身についたものです。

 

年齢を重ねてからキャパシティを一気に広げようとしても、無理だと思います。だからこそ、若いうちに限界を超えた経験を積み重ねておくこと。それが、将来の自分にとっての「余裕」や「選択肢」をもたらしてくれるのです。

 

>七つ目:あえて言う!厳しい環境に身を置け、無理をしろ

 

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