【奈良裕也×高木琢也×内田聡一郎】仕事観・若手論・出会いまで。トップ美容師3人が“全部語った”一夜限りの本音トーク-soucutsの庭Vol.1-(後編)
稼げる美容師と稼げない美容師の差

内田:続いて、「稼げる美容師と稼げない美容師の差はズバリ何ですか?」という質問。
高木:お金を追ってない人のほうが稼げません?
内田:逆にね。確かに。二人ってあんまり「金」ってイメージないよね。遊び方は派手だけど、金に執着ない感じはするよね。
奈良:なんかさ。またこれ、ダメなこと言いそう(笑) オーナーになったりするじゃん。美容に対してストイックで、センスがあった人なのに、久々に会ったら金の亡者になってて。次はここに店舗出してとか、不動産がどう、とか…。「あー、終わったな」って俺は思っちゃう。でも!!それがダメとは言わない!!(笑)生き方だから!
いっぱいいるじゃん、そういう人。でも、それはそれで、稼いで、みんなが幸せで、その人の本意だったらいいけど。あのクリエイションとかヘアとか、すごい好きだったのに、今はどうなってしまったんだろう…って思っちゃう。難しいよね。上手くバランスとってやればいいんじゃないかな。
内田:少なくとも二人はなってないと。
奈良:なってないですよ!(笑)
内田:でも、稼いでいる二人ではあると思うんですけど、それは何で稼げているんですか?
奈良:僕は、それなり。二人は経営されてるから、ねえ。
内田:まあ、高木琢也が、確かに間違いなく一番稼いでいると思うんですけど。
奈良:いや、ウッチーだってねえ。俺はただの会社員ですから。
高木:(笑)
内田:高木琢也的には、どこに差があると思う?なぜ自分が稼げている?
高木:僕は、楽しそうなことはやる。ギャラとか関係なく。でも僕は本来、あそこ(原宿のGAP前)を何度往復しても、ストリートスナップを撮られなかった位のアシスタントだった。僕がこうなれたのって、普通のお客さんたちがずっと積み重なってきて、その人たちが「あいつ、上手い」って言ってくれたおかげで、今のポジションまできた。だからお客さんを(急に)断ってまでセミナーをするとか、ヘアショーをするっていうのは、僕はどうにも納得がいかなくて。もっと早く言っといてくれよって。予約を切ってまでやることじゃないなって。それは芸能人のヘアメイクも一緒で、先に言ってくれないことに関しては、僕は無理だよっていう話をする。一番の僕たちの仕事は、お客を喜ばせること。自分が目立つことも、もちろん大事だとは思うんですけど、お客さんの髪の毛を切ってなんぼだと思っているので。変な話、今の僕は座っていても、お金が入ってくる。(自社の)商品もあるし。だけど、俺は髪を切りたい。
それに、他からワックスを買って、それをお客さんにつけるくらいだったら、田んぼから米を育てるみたいに自分たちで作りたい。自分たちがやりやすいものを作って、それを世に出していくほうがいい。だから、ほしかったものをつくって、つくるんだったら半端なものはやめようと。それが、売れてるという。だから、(商品も)お金稼ぎのためにつくった訳じゃない。

奈良:好きなものをやって、後からお金がついてくる。
高木:そうっすね。
奈良:それが一番いいんじゃないかな。
内田:奈良くんってさ、絶対に好きなことしかやってなさそうに見えるもんね。まあ、嫌なこともやってるんだろうけど。でも、好きなことで間違いなくマネタイズできてるよね。
奈良:だからね、自由にやらせてもらって本当に感謝してます。会社にも感謝。
SHIMA代表・嶋香緒里さんとのエピソード

内田:会社繋がりで、「嶋香緒里さんとの面白いエピソードや、二人にとってどういう存在なのか聞きたいです」という質問が。
奈良:嶋香緒里さんとは長いよ。香緒里はうちの社長の娘で、僕の一つ下かな。大学卒業して、入社して来た時はすごいギャルだった。当時のSHIMAとは真逆のタイプ。で、吉祥寺店に入ってきて、青山に異動して。俺がその時青山にいた。それも運命だよね、偶然。ちょうど自分の売上が上がってきて、その時の店長が、「奈良、アシスタントほしい?」って聞いてくれて。それで、アシスタントについたのが香緒里。俺が売上400万位いくまで、香緒里がずっと一人でついてた。
内田:そっか。元々アシスタントなんだ。
奈良:アシスタント。CHOKICHOKI全盛期の頃のアシスタント、香緒里だから。
内田:先生(※SHIMA創業者の嶋義憲さん)と社長を交代したのはもっとあと?
奈良:もっともっと、全然あと。香緒里がその後スタイリストになって、途中で一回辞めたのかな、外を見にいくために。戻ってきてレセから始めて、プレスになって。ちょうど15年前くらいにプレスから社長になったのかな。
内田:香緒里さんが社長になって、ViVi系に転換したの?香緒里さんが仕掛け人なの?
奈良:そう。
内田:あの転換って、すごかったもんね。Cutie、Zipper系だったのに、いきなりViVi、CanCam系になって、巻き髪するようになって。
奈良:NYLONとか、ストリートのギャルみたいなスタイルがうちのスタイルにハマって、バズって。それで、ViViの子たちもSHIMAに来たいってなって。だから、いいタイミングだったと思う、全てが。
内田:今のSHIMAは、香緒里さんあってのってことですね。
奈良:うん、がんばったね、香緒里ね。
内田:高木くんも仲良いでしょ?
高木:仲良くさせていただいてますね。
内田:3人で飲んだりとかしてるもんね。