【奈良裕也×高木琢也×内田聡一郎】仕事観・若手論・出会いまで。トップ美容師3人が“全部語った”一夜限りの本音トーク-soucutsの庭Vol.1-(後編)

次世代の美容師について、二人はどう思う?ライバル視する?

 

 

内田:オーシャンも含めて、次世代の子たちに「すげえ」って思うことはある?

 

高木:うーん…。すげえって思うことは正直、ないです。俺のほうがやってたし、こうなりたいんだったら、「もっとやらないと」って思ってもらいたいので。そのために、どの社員よりも一番仕事しようって言うのは常に思っているし。売上とか毎月の数字的なところ、外部の仕事も混ぜて、絶対1位のやつに負けないって思ってる。

 

内田:いまだにそこは意識しているんだ。

 

高木:めちゃくちゃしてます。リターン率とかパーマ比率、カラー比率とか。トリートメント比率は負けるんですけど。カラー比率は絶対1位取ろうとか。

 

内田:後輩のことは立ててるけど、負けてるかと言ったら、全然負けてないなと。

 

高木:絶対負けないとは思ってますね。

 

内田:そこが強みなんだろうな。それでいうと、奈良くんもね、名言があると思うんですけど。「負けたくないし、負けてない」っていう名言、あるじゃないですか。

 

奈良:(笑)よく覚えてるね(笑)。

 

高木:よく見てたなー。俺もそれ。

 

内田:いまだに次世代の子たちをライバル視するの? サロンワークばっかりじゃないからアレかもしれないけどさ、俺よりすげえやつ出てきたなって思う?

 

 

奈良:え、ある。最初俺が思ったのは、SACHIKO(SHIMAスタイリスト)。今LAにいるんだけど、SACHIKOが出てきた時に、「うわ、これ俺作れない」って、センスに、すごいジェラシーした。上手いって思った。上手いっていうか、彼女にしかできない。俺が悔しがるくらいの世界観で、バシッと決めて。前髪切っただけで、「ああ、こういう感じ作れちゃうんだ」って。認めたよ。だから次の看板、うちのNEW HAIR(※SHIMAが発信する年間を通じたキャンペーンビジュアルと最新ヘアスタイル)。「え、俺今やってるけど、先生もすごい厳しい人だから、SACHIKOに奪われるんじゃない?」ってくらい焦った。上手かった、実際。

 

内田:あの看板は、先生が抜擢するの? 君が作ってくれって。

 

奈良:うん。今はもう全然ノータッチだけど。ちょうど転換期の時、「じゃ、次は巻き髪にガラッと変えよう。奈良ちゃんよろしくね」って言われて。一番大変な時に…って(笑)。

やってみたら、社内でもいいって人もいれば、ボロクソにも言われたし。あと、辞めたOBの人たちに、「何でこんな巻き髪の、長いのにしちゃうの? こんなのSHIMAじゃない」って散々言われたりしたけど。いやいや、違うんですよ。変わっていかないと、時代は巡り巡るんで、そこでどう振り切れるかなんで、今後も期待しててくださいって伝えて。実際うまくいったから、みんな褒めてくれるようになったけど。

 

若手美容師、美容学生へ奈良さんと高木さんが伝えたいこと

 

 

内田:次世代も正直、二人には敵わないと思ってると思うんですけど。最後に。若手美容師さん、美容学生に向けて、ちょっとガツンと、強めのアドバイスいただいていいですか。

 

高木:僕は、やっぱりガムシャラな人が好き。今って、ガムシャラなのは時代的にトゥーマッチなので、逆に、ガムシャラにしたら圧倒的にいけるじゃんって伝えたい。一番の近道しか通るつもりないから。2〜3年、ガムシャラにしたら、あっという間になれるよ。

 

内田:まだまだやれてないんじゃないかっていう。

 

高木:成功している人たちって、ある一定期間、めちゃくちゃガムシャラにやる。寝ない。ずっと寝てない訳じゃなくて、この1年だけは圧倒的にやろうと決めてやってる人たちは、ぐんと伸びる。伸びちゃったら、失速できないから後は走り続けるしかない。ラクして、AI使ってとかより、今、ガムシャラにやったら、一番アゲだよ。だから今の若い美容師さんとか、美容学生が、どうやったら成功かというと、みんなが必死じゃない時に、必死こいてる人が圧倒的にいく。それが一番近道かなと思いますね。

 

内田:まだまだやれ、と。

 

高木:てか、やってないだろうと(笑)。

 

内田:俺たちのがやってきたぞと(笑)。奈良さん、どうっすか?

 

奈良:高木くんが言ったみたいに、(若手は)どこかに余裕を持ってやってる、自分の中で。頑張ってるっていっても、自分の限界を突破してない。うちらの場合は、やらされたし。でも、今ってやらせることができないじゃん。だから、自分で限界を突破していかないと。俺がもし今の時代で、20歳で美容師になってたら、今のようになってないと思う。甘えちゃって。25年前、美容師になって、周りがすごい怖くて、すごい厳しくて、でもあの環境でやるしかなかったから。だからこうなれたけど、今の世の中は厳しくない。それはそれでいいことなんだけど、その環境の中で、やっぱり甘えちゃうし、楽しちゃうから。厳しい環境を自分で作らないと、限界越えれないから、自分に厳しくするしかない。それでガムシャラにやったら、絶対にバーってうまくいくと思う。自分で自分を奮い立たせないと。

 

内田:まだまだ自社を見てても、もっとやれるじゃんって思うことは、正直ある?

 

奈良:うん。でもわかんない、本当に頑張ってる人がいたら、ごめんって思うけど。でも、俺からしてみたら、全然頑張ってないって思うかもしれないし、(頑張ってるかどうかは)自分で決めることじゃないから。誰かが見ていて、「あいつ、本当やってるな…」ってなるじゃん。

(高木さんを見て)この人もやってきた人じゃん。悔しい、こうなりたいって思って、今があるわけで。周りから色々言われたと思うよ、俺も散々言われたし。高木くんも出てきた時に、あれこれ言われたんだろうなってわかる。でも、なにクソってやってきたから、こうなれたわけで。体育会系根性は古いと思うかもしれないけど、それはそれで一つの大事なことだと思う。今の世の中とニーズに合わせて、上手くバランスを取れた人が、ぐんといくんじゃないかなと思います。

 

 

内田:ありがとうございます!! 改めて奈良くんと高木くんでした!

奈良高木:ありがとうございましたー!

 

美容師PODCAST「soucutsの庭」

 

 

 

プロフィール

SHIMA /アートディレクター

奈良裕也

2000年にSHIMA入社後、アートディレクター/クリエイティブスタイリストとして、ファッション誌、広告、ヘアショー、国内外セレブリティのヘアメイクを手がける。モデルやDJなど表現は多岐にわたり、東京カルチャーを象徴する存在。「本職は美容師」という信念のもと顧客と向き合い続け、2025年にはWELLAGLOBAL EVENT DESTINATION 2025に世界を代表する4名の一人として出演。

 

OCEAN TOKYO

代表/高木 琢也

千葉県出身。早稲田美容専門学校卒業。都内1店舗を経て2013年9月にOCEAN TOKYOを立ち上げ、現在は原宿、渋谷、大阪など12店舗を展開。月間技術売上1200万円を達成、ホットペッパービューティーアワードベストスタイルメンズ部門三連覇をするなど業界でも注目を浴びる。2018年10月にNHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演後、本田圭佑に次ぐ二人目の二度目の出演者として2019年5月に再登場。現在は4度の出演を果たしている。2019年5月22日にはじめての著書「這いつくばった奴が生き残る時代道あけてもらっていーすか?」(宝島社刊)を上梓。カミカリスマアワード2022、2021、2020(主婦の友社)では、メンズカット部門で唯一の三つ星を3年連続で獲得した、業界の圧倒的カリスマ美容師。

 

内田聡一郎/『LECO』代表 

soucutsの庭ホスト
2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUを、2025年には別ブランドとしてØØnをオープン。
現在渋谷1丁目に5店舗を展開。
代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。

 

(文/リクエストQJ編集部  撮影/菊池麻美)

 

 

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