石の上にも3年? いや、40年。Double 山下浩二が語る、“二流が消える時代”の選択-soucutsの庭Vol.2-

山下さんとの師弟関係の裏側

 

 

内田:なるほど…。もう正解が出てしまったんですけど、10年以上、できれば40年頑張ろうと(笑)。改めて、山下さんから聞くと、そうでしかないなって思いましたね。

そして、ここからは、マル秘スペシャルゲストってことで、山下さんが育てた愛弟子…って言っていいんですかね?

 

山下:まあ、いいかな…。

 

石原髙田:言ってください!(笑)

 

内田:愛弟子のお二人をスペシャルゲストに呼んでおります!

 

髙田:Tender美容室の髙田と申します。山下さんには24年位HEARTS、Doubleでお世話になりました。

 

石原:TOH美容室の石原です。山下さんには21年位しごかれました(笑)。

 

山下:えー。しごいてないよ(笑)。

 

内田:今日、僕がこっそり呼ばせていただいて。僕だけで山下さんを深掘りするのは恐れ多い、かつ、まだまだ知らないことを掘れないんじゃないかなと思ったので。一番よく知っているお二人に、まず山下さんはどんな方だったのかを、改めて聞いていいですか?

 

石原:一言で言うと、無茶振り(笑)。 無茶振りをされてきた人だから、人にも無茶振りをするんだろうな。でも、言われたら「はい!」しか言えないじゃないですか。「わかりました、なんとかします」って言うしかないじゃないですか。その一言で、21年やってきました(笑)。

 

内田:確かにお二人は、無茶振りされてる印象あります。

 

髙田:コントさせられたりとか、4,000人の前で歌わされたりとか(笑)。

 

山下:させられたって言うなよ!(笑)。お前らが勝手にやったんだろう。

 

髙田:仕事以外のそういうことが、結構チャレンジングでしたね(笑)。

 

 

石原:でも、無茶振りって人を育てるなと思う。「できるだろ」って信頼されてる。それが嬉しかった。

 

髙田:確かに。

 

内田:当時からそう思ってたんですか?

 

石原:いや、全然思ってない(笑)。「めちゃくちゃ言うやん、社長」って思ってたけど。でも、やらないといけないんだなって。

 

山下:でも俺はね、やれないことをやれって言ったことはないよ。絶対やれること。

 

石原:それが上手だよね。そういうところだよね。なんか、ビートたけし的な。軍団を引き連れてるっていうか。「信頼されてる、俺!」って思わせる何か。それが何かわからないけど、言われたら嬉しかった。無茶振りの天才。で、(無茶振りをして)陰でくすくす笑ってる。「ほんとにやってるよ、あいつ(笑)」みたいな。そこがなんか面白かった。

 

内田:髙田さん、いかがですか?

 

髙田:僕と石原くんって、全然違うタイプじゃないですか。その特徴をわかって、色々ふってくれている感じはあったかもしれないですね。これは髙田に頼んでも、発揮できないなっていう仕事はあまり言われない。でも、(山下さんから)期待してもらってるのかなという部分に関しては、チャンスをもらえたりとか。

 

撮影は、勝つか、負けるか

 

 

内田:具体的に言うとどういう振り分けだったんですか?

 

髙田:アシスタントの頃はモデハン。

 

内田:山下さんを支えるモデハン部隊だったってことですか?

 

髙田:(石原さんが)モデル係で、俺が山下さんのメインアシスタントだった。それで、撮影の前の日に、最高にいいモデルさん2人を準備して、「明日の撮影バッチリだね!」とか言って、(石原さんと)乾杯してたの。でも次の日撮影に行ったら、その企画とモデルさんが微妙に合わないことが発覚して。で、険悪なムードに…。

(山下さんから)「お前どうすんだよー!!!」、「お前がやれよー!!」って。

 

内田:いきなり怒られて(笑)。

 

山下:それ最悪じゃない…?

 

髙田:時代です、時代(笑)。ヤバい、ヤバいって冷や汗かいて。でも、(撮影に)行ったら、めっちゃ可愛くなったんですよ。やってる途中から、山下さんも上がってきて(笑)。

 

内田:そこはやる前に交渉したんですか?上手いこと。

 

石原:もう俺たちが交渉係だったから。(モデルさんに)「ちょっと、もうちょっと、切っていい?」って。

 

髙田:でも、すっごく可愛くなったの。写真も良くて。帰ってきて車の中で、(山下さんが)「結構よかったな!」って(笑)。めっちゃ怒ってたのに…。

 

一同爆笑

 

髙田:撮影に行く前、泣きそうになってたよね(笑)。

 

石原:やばかった、青ざめて。「どうする?今から違うモデルさんに連絡する?」って。

 

髙田:撮影前にさ、あれだけ「お前がやれよー!お前が行ってこい!!」って言ってたのに。終わったら、「あのモデルよかったなー!!!」(笑)。でも、それも多分、気遣いなんですよ。モデル頑張って探したなって。

 

内田:でも、最初は無茶苦茶怒られてた。

 

髙田:めっちゃ怒られた。もう血の気引くくらい。

 

内田:山下さん、それ覚えてます?

 

山下:いや、覚えてないですね。

 

一同爆笑

 

 

山下:多分ね、そんなに怒ってないんですよ。

 

髙田:いや、怒ってましたよ!

 

山下:(その時は)「これをどうしようか…」っていう頭の中なのね。僕はね、ああいう撮影は勝ち負けだと思ってる。みんな、勝ち負けじゃないって言うじゃない。だから上手くならないんだよ。勝ちに行かないと。で、これは勝てないなって思ったのよ。引き分けに持っていくにはどうしたらいいかなって考えてた。その感じが出たんだと思うんだよね。

 

石原:真剣でしたもんね。

 

山下:それはそう。負けないから、絶対に。

 

石原:撮影も多かったですしね。

 

山下:多い時は1カ月で40回とかやってたからね。

 

石原:モデハンも大変だったし。

 

山下:あの頃ね、不整脈だった(笑)。

 

内田:(笑)いや、笑い事じゃないですけど…。

 

石原:ちょうどDoubleがオープンした時じゃないですか?

 

山下:その頃、(サロンワークで)27、28人やってたからね、1日。それが終わって、1回シャンプー台で寝て。それからモデルが来て。(スタイルを)作って、撮影所行って。

 

石原:朝、5時入りとかもありましたもんね。

 

山下:サロンワーク終わって、2本やったりしてたもんね。電車がないから朝の5時に、モデルを家に送ってったりして。それで、そこから帰って、寝てって感じだったもんね。

 

内田:それを支えてたお二人。

 

石原:支えられてたかはわかんないけど、頑張ってたね。

 

 

山下さんのふとした一言で、救われる

 

 

内田:あの当時のDoubleっていうのは、業界の超ど真ん中。僕も当時、覚えてらっしゃらないと思うんですけど、お客さんで行きましたからね。「全国の美容師が憧れる山下浩二」。その影に、お二人がいたんですね。髙田さん、そんな無茶振り以外に、山下さんとのエピソードや思い出聞いていいですか?

 

髙田:1対1でいるときに、山下さんはヒントをくれて。みんなで話している時とかもあるんだけど、「あ、そういうことをやればいいのかな」みたいなことをポロッと言ってくれるんですね。でも売上のこととか言われたことないんですよ、1回も。ヘアスタイルも、もちろん上手いほうがいいから、上手くなれとは言うけど、あんまり言わないのよ。それをふと、「なんで言わないんですか?」って聞いたことがあって。「言ってもさ、そいつなりだし」って。でもなんか、結果としてどう頑張るかは、結構待ってくれるんだよね。待ってて、見ていてくれるから。「あ、こういうところ見ててくれたんだな」って思う。

 

内田:髙田さんが、そもそも遅咲きタイプだったんですか?

 

髙田:そうですね。撮影とかもあんまりやってなかったし、特に外の仕事は、石原くんのほうが先に。コンテストも出て、ヘアショーもやって。

 

山下:コンテスト出てたよねー!勝手に。

 

石原:(笑)勝手に!!

 

内田:確かに当時、デビさん(THE REMMYオーナー上田竜二さん)とかと一緒に、やってた印象ありますよね。髙田さんは、どっちかというとサロンワークに専念を。

 

髙田:まずそっちをやんなきゃみたいな。一つずつしかできないから。石原くんがやってるような、面白い作品を作ることができなくて。

 

内田:悩んでた時期に、山下さんがポンっと言葉をくれたんですか?

 

髙田:そう。「別に変わったことやんなくていいんだよ」と言ってもらったりとか。

 

山下:みんな線を引くじゃない。ここまでなのかなとか。いいんじゃない?誰かが最初に壊さないと、っていうヒントをやるだけね。やっちゃいけないと思ってるからね、みんな。そこの話でしょ?

 

内田:当時の髙田さんには、めちゃめちゃ響いたんですね。

 

山下:売上のミーティングなんか1回もやったことないよ。売上なんて、自分で決めるんだよ。「(あなたは)いくらやる?」って聞いて。

 

石原:懐かしい(笑)。

 

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