マスに媚びないモード×グランジのスタイルで、おしゃれな個性派女子を魅了! VARDY 藤原楓さん #Z世代のスター発掘

SNSでの競争がどんどん激しくなっている近年。デジタルネイティブ世代の若手美容師たちは、どんな武器を持って激しい競争の中を勝ち抜いているのでしょうか?
今回は、表参道VARDY(ヴァーディ)で活躍するスタイリスト、FUJIさんこと藤原楓(ふじわらかえで)さんが登場。
自分の色を見つけられずにもがく美容師さんが多い中、圧倒的なモード感とファッションセンスでブランディングを確立されている楓さんは、お客さまから「同じ髪型にしてください」とリクエストされることも多いそうです。
そんな楓さんは、どのようにセルフブランディングと向き合ってきたのでしょうか。SNS発信で意識していることやデザインカラーへの熱き想いも含め、お話を伺いました。
モードなファッションはドラマがきっかけ!?

モードなファッションが好きになったきっかけは、中学生の頃に見たテレビドラマ『ファーストクラス』でした。シシドカフカと沢尻エリカが演じる芯のある女性像が衝撃で、「めちゃくちゃかっこいいな」と思ったんです。そこからモード感のあるかっこいい女性を目指したくなり、私のワードローブに黒い服が増えていき、今に至ります(笑)。
地元の福岡の専門学校に入学後は、デザインカラーに惹かれるように。卒業後は絶対に東京で働きたいと思っていたこともあり、先輩が働いていた都内の有名店に毎月通っていました。バイト代は、飛行機代や美容代に全投入(笑)。そのサロン主催のヘアショーではモデルも務めさせていただいて、他のサロンには一度も足を運ばないまま、そこに入社が決まりました。

憧れの世界に飛び込んだものの、1年目は正直ギャップを感じる部分もありました。というのも、私はカラーを深く学びたかったのですが、そのサロンはオールジャンルの技術を広く学ぶカリキュラムで、カラーに特化した形ではなかったんですよね。活躍しているスタープレイヤーたちはそれぞれが独自の手法でカラーをしていたので、それを見て「こんな感じかな?」と見よう見まねで技術を吸収して。でも、その方法ではずっと自分の技術に自信が持てなかったんです。どうしようかな…と思っていた頃に、VARDYの立ち上げを知り、代表はカラーに突出した二人だったので、迷わずアプローチしました。
「この色を使う理由」を説明できる自分に

前社ではブリーチのモデル入客も経験していましたが、VARDYでは扱っているカラー剤が違うこともあり、一から技術を学ぶことになりました。「カットも一からね」と言われて、少しだけ絶望して(笑)。ですが、そこを乗り越えないとできるようにならないので、シャンプー以外はすべて学び直す覚悟を決めました。
カラーの練習は楽しかったのですが、カットは苦戦しましたね。とくに、ショートとロングは前社でも未経験だったので、苦手意識も強かったと思います。ただ、カリキュラムの途中から2色のコントラストがあるハイトーンのスタイルが好きになったことが転機に。そのスタイルを理想通りに作るにはカットと連動させる必要性があると感じて、カット練習への熱量も高まっていきました。

VARDYの一員になってから感じたのは、幅広いカラー技術をしっかり教えてもらえることのありがたさです。モデルを施術するときに、代表から「なぜこの色を入れたの?必要あった?」と聞かれることがあるのですが、最初は感覚だけでやっていたので答えられなかったんですよ。それが、教えてもらっていくうちに「なぜこのベージュにしたのか」、「この色を10%入れる意味は何か」などを根拠を持って説明できるようになって。それが自信に繋がりましたし、一つの強みにもなりましたね。うちはカラー剤の種類も他ではあまり見ないほど豊富にありますし、トレンドを取り入れたカラー表現を学べたり、外部に向けたカラーセミナーもたくさん経験できます。カラーが好きな私には、本当にありがたい環境なんです。
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