マスに媚びないモード×グランジのスタイルで、おしゃれな個性派女子を魅了! VARDY 藤原楓さん #Z世代のスター発掘
入社2年でデビュー、インスタは半年で6倍増!

スタイリストデビューは入社2年目、去年の12月です。前社は1年デビューのカリキュラムだったんですが、1年では正直まだ不安があったので、私には3年がちょうどよい期間だったのかなと思います。
デビュー前後から、Instagramにも力を入れるようになりましたね。入社当時のフォロワー数は、確か2000人弱。その人数だと十分な数のモデルを呼ぶことが難しかったので道端でモデハンもしたんですけど、素通りされてばかりで…。それがあまりに辛すぎて、「それならインスタのフォロワーを増やしてDMで声をかけよう」と思ったことがきっかけです(笑)。そこから投稿を続けた結果、半年でフォロワー数は1.2万人になり、モデル集めには困らなくなりました。
投稿で特に伸びたのは、5秒ほどのリール動画です。ただブリーチを剥がすだけとか、カラーを剥がすだけの動画なんですけど、それを量産していたら海外のフォロワーが一気に増えました。
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最初はとにかくフォロワー数を増やすことが目標だったのでそれでもOKだったのですが、集客のためには日本人のフォロワーを増やさないといけないので、少しずつ投稿の見せ方を工夫していきました。インスタのホーム画面は9枚の写真が見えるので、上3枚は自分が気に入っているハイトーンのデザインカラーを固定で載せて、2〜3枚は自分の写真にして私の外見が分かるようにしたんです。どんな人がやっているのか分かった方が、お客さまが予約しやすいと思ったので。
写真とリールの両方を投稿していますが、朝は写真、夜はリールの投稿をするようにしています。できるだけ注目されるように、スタイル写真は思わず拡大して見たくなるような場所に色を配置したデザインにしたり、お客さまの写真は腰上から撮影してファッションも見えるようにするのもこだわりの一つ。どんな雰囲気の方が来てくれているのかを知ってほしいので、他の美容師さんたちより少し引いたアングルにしています。

半年前からTikTokも始めました。TikTokでは美容師らしい投稿よりも自分のヘアと服のことを投稿しているんですが、最近は再生回数も増えてきて、TikTokから来店してくださるお客さまも増えましたね。「髪型を真似したい」と言ってもらうことも増えてきて、SNSの影響力を実感しています。
いつも“一番おしゃれ”な自分でいたい

お客さまは、ほとんどが20代の女性です。世の中は可愛いものがトレンドになりやすいですが、私はかっこいい女性像が好きなので、グランジ感のあるモードというコアな路線を攻めたいなと思っていて。そのために自分のファッション感を高めて、私自身をロールモデルにしてくださるお客さまを増やせるようにしています。なので、体調が悪いときもメイクは手を抜いたことが一度もないですし、毎日必ず身なりを整えて家を出ます。お客さまはおしゃれになるためにサロンに来てくださるので、常におしゃれな自分でいたいという気持ちが強いんですよね。営業前や営業後にお客さまと遭遇してもがっかりされないように(笑)、気合いを入れておしゃれと向き合っています。

新規のお客さまの施術でこだわっているのは、オーダーされたスタイルに自分の世界観を10%だけ落とし込むということです。もちろんお客さまの了承は得ますが、毎回10%ずつ自分らしさを足していけば、10回目の来店にはほぼ自分のスタイルになっていますよね。すでに4年ほど通ってくださっているお客さまは、ファッションも髪型もすっかり私好みのスタイルになっています。その変化がすごく嬉しいんですよ。
地方から定期的に通ってくださる方や、デザインをお任せしてくださるお客さまも増えましたし、最近では「FUJIさんの影響で、来年大学を卒業したら美容学校に行って美容師を目指します」と話してくれたお客さまも現れて感動しました。他人の人生を動かすほど影響力のある仕事なんだなと思うと、身が引き締まる思いです。

これからの目標は、自分の名前を地方にも広めていくこと。美容学生に広く知られるような、業界で注目されるスタイリストになりたいんですよね。そのためにも技術と自分のファッションをアップデートしながら、挑戦と努力を続けていきたいと思っています。

- プロフィール
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VARDY/スタイリスト
藤原 楓(ふじわらかえで)
2001年、福岡県生まれ。大村美容ファッション専門学校卒業後、都内有名店に入社。1年後、『VARDY』のオープニングメンバーに参加。2024年12月にスタイリストデビューし、モードでグランジ感のあるデザインカラーを打ち出して一躍人気に。ハイセンスなファッションも注目されている。
Instagram:@____3220g
(文/織田みゆき 撮影/松林真幸 MIKAN inc)
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