「時代の変化に柔軟に対応してきた」日本最古の理容室「麻布 I.B.KAN」が明かす長く美容室を続ける秘訣

『革新の連続』『小さなおもてなし』『スタッフを思いやる』が大切

 

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客観的にみて、なぜ麻布 I.B.KANが長く経営維持ができているのだと思いますか?

 

経営は『革新の連続』なんです。ずっと同じことをやっていてはダメ。パーマが流行ったらパーマを勉強して、カリアゲが流行ったらカリアゲを勉強する。そういう努力を続けないと生き残れない。それまでのスタイルに固執しすぎないで、時代に柔軟にやってきたのがよかったのかもしれません。

 

例えば、七代目はどんな革新をされたのでしょうか?

 

今でも新しい技術を貪欲に学んでいます。一番は、店の名前を変えたことかな。以前の店名が『ヘアサロン西原』だったんですが、言いづらかったというのもあって、よりグローバルに見えるように、ローマ字にしたんです。麻布I.B.KANのI.B.は英語のIVY(蔓)とInternational Beautyの意味があります。ほかにも、まだテレビが高価な時代にテレビを導入してお客さまたちが店で楽しめるようにしたり、インターネットが普及する前にパソコンを買って画像を見せながら髪型を選んでもらうシステムを作ったり。時代に合わせてやってきました。

 

お店を長く続けるためには、お客さまの存在が欠かせません。お客さまをリピーターにするためにどんな努力をしていますか?

 

たとえば、髪を切っている途中で急に雨が降ってきたら、お客さまに傘をあげるんです。貸すんじゃなくて、あげちゃう。ちょっとしたことですけど、そういう小さいおもてなしを大切にしています。

 

外国の方も多くいらっしゃるそうですね。

 

5台の椅子が全部外国人で埋まることもあります。土地柄、大使館や、外資系企業に勤めている人が多くきてくださいます。大使館では、大使が変わるとき申し送りの一つに入っているみたいですね。『髪を切るときは麻布I.B.KANで』って(笑)

 

外国の方は文化も違いますし、おもてなしも難しくないですか?

 

外国人だからって意識はあまりしてないですけどね。おもしろい話があってね。外国ではシャンプーのときに『かゆいところありませんか?』って聞かないんですって。かゆいところと聞かれても、背中や足がかゆいと答えてもいいのか分からないので困るそうなんです。おもてなしだと思っていたことが逆に困らせることもあるんだなぁと思いましたね。

 

現在勤務されているスタッフの4人のなかで、13年目在籍と11年目在籍の方がいらっしゃるそうですが、スタッフを辞めさせない秘訣は何でしょうか?

 

なんだろうなあ。うちは紹介で入ってくる子が多いという理由もありますが、使い捨てや即戦力という考え方ではなく、温かく見守りながらゆっくり育てることをモットーにしているのがいいのかなと。たとえば、美容室では、お店が終わってから毎日技術トレーニングをさせるところも多いですよね。早く鍛えて早く仕事させようという経営者の思いがあるんでしょう。でも、うちは毎週水曜と金曜の2回って決めているんです。業界で主催している英語教室に行かせたり、休みの日に講習会に参加するときは受講料の半額補助をしたりもしています。

 

スタッフを大切にされているんですね。

 

結局、どんな仕事も“人”が全てですから。どこもそうだと思うんですけど、人材確保が経営の要であり、一番の課題ですよね。いかに優秀な人を集めるか。これは僕も、今でも悩んでいることです。

 

>2018年に世代交代をする

 

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