b-ex創業50周年「美IG-BANG!」―美容師たちの熱気に包まれた一日の全貌をレポート
KIRATERA CONTEST結果発表!

イベントでは、ヘアカラーブランド「KIRATERA(キラテラ)」の発売1周年を記念して開催された「KIRATERA CONTEST(キラテラコンテスト)」の結果発表も実施。第一次審査のフォトコンテストを勝ち抜いた国内外の理美容師および美容学生が、「Haute Couture(オートクチュール)」をテーマに個性溢れるスタイルを披露しました。こちらでは受賞した作品と受賞者のコメント、また審査員のコメントをご紹介します。
当日の審査の様子
最終審査はイベント開幕前、両国国技館内で実施。スタイリングの披露と結果発表は本ステージで行われました。
ファイナリストたちは本番に向け、仕込みから最終チェックまで一切の妥協を許さず、技術と集中力を研ぎ澄ませて挑みます。

受賞作品/受賞者コメント
KIRATERA DIVISION
<GOLD AWARD>
THE SLICK / 向田 夏希さん

◆受賞者コメント
今回のテーマ“オートクチュール”にあわせて、普段のトレンドを意識した作品づくりではなく、モデル一人ひとりに似合わせた新しいスタイルを考えました。バージン毛からブリーチを重ね、黒のグラデーションをつくり、さらに脱染の位置をコントロールしながら一つひとつ色を入れていく。まるで職人が服にビーズやスパンコールを一つひとつ縫い付けるような感覚で、ヘアに落とし込みました。
KIRATERA DIVISION
<SILVER AWARD>
JURK / 野口 太希さん

◆受賞者コメント
自身が大切にしている“キャラクターではなく人物をつくる”ことを意識しました。普段はあまりつくらない女性像に挑戦し、クラシックやエレガンスに、自分の軸であるストリートやアングラのテイストを掛け合わせ、挑戦と好奇心をもって新しいスタイルを表現しました。今後も満足せずに挑戦を続け、お客様に寄り添える美容師でありたいです。
KIRATERA DIVISION
<BRONZE AWARD><STREET AWARD>※ダブル受賞
ØØn / 安達 奈津己さん

◆受賞者コメント
BRONZE AWARDについては、モデルさんへの似合わせと自身の“好き”を詰め込めて満足しており、後悔はありません。作品は“こだま”を個人テーマとし、森の精霊をイメージしました。ヘアカラーは自然界にあるが少し違和感のある配色とし、ミントに加えて温かみのあるピンクオレンジをイメージしました。また、STREET AWARDは、個人的に好きな雑誌の編集長である青木さんに選んでいただけたことを大変嬉しく思っています。
GLOBAL DIVISION
<GOLD AWARD>
D:KHD / EL-JMさん

◆受賞者コメント
グローバルアワードを受賞でき、とても嬉しいです。日本に来てショーを楽しみながら、他のデザイナーの方々と交流できたことも貴重な経験でした。今回は“重なり”というテーマのもと、積み重なることで生まれるシナジーを表現。カットではあえてつながらない段差をつくり、異なる色同士の調和を意識しました。普段から少し強めのユニークなスタイルが好きなので、これからも自分らしい道を進み続けたいです。
SPECIAL DIVISION
<WWD AWARD>
PELE / ヘーケさん

◆受賞者コメント
モデルから感じる内に秘めた熱い想いのようなものを、ヘアカラーとデザインで表現しました。これまでデザインより売上を重視してきましたが、今回はクリエイティブへの挑戦を意識して臨んだ最初のコンテストでした。この経験を糧に、さらに成長していきたいです。
b-ex SPECIAL DIVISION(STUDENT DIVISIONより名称変更)
<SPECIAL AWARD>
ベルフォート美容専門学校 / 大野 彩蘭さん

審査員コメント
THE SLICK / 樗木 佑太さん

全体的にかなりレベルが高いと感じました。KIRATERAのコンテストということもあり、デザインカラーや繊細なカラーが多く見られました。審査で特に注目したのは、新しいことにチャレンジしているかや、繊細なカラーやスキルを表現に落とし込めているかという点です。カラーブームとともにデザインとスキルのレベルは上がっており、良いものを多く見る中で、どこに自分らしさやチャレンジを出すかが大事だと感じました。そうした挑戦を高いクオリティに落とし込み、違和感を魅力として表現している作品も多かったです。特に、カラーの繊細さや表現領域の深さ、ビフォーからアフターまでのプロセスでチャレンジが感じられる点を重視しました。それがモデルにフィットし、さらに半歩先をいくデザインであることが、KIRATERAのコンセプトともあっていると感じられる作品を評価しました。
PELE / RYUSEIさん

今回のKIRATERA CONTESTは、世界観やカラーのクオリティを最も追求し、それが評価されるコンテストでした。これまでに見たことのない作品や質感、カラーリング、スタイリングを感じることができ、僕自身とてもワクワクしました。新しいことや“自分が好きなもの”をより精度高く表現しようと挑戦する姿が多く見られ、自分自身も感化されました。カラーにフォーカスしたコンテストの中で、カラーの技術やクオリティは特に重視した部分です。その上で、全体の世界観を含めて受賞者を選びました。
STREET編集長 / 青木 正一さん

新しいものを見たと感じました。『FRUiTS』を始めた96年頃、ちょうどビビッドなヘアカラーが日本に入り、新しい原宿ファッションが生まれた大きな要因の一つでした。今回の作品にも、新しいヘアカラーの可能性を感じ、今またそうした時代が来ているのではないかと思いました。審査ではファッション性も重視し、後ろ姿の髪の流れやスタイリスト自身のファッションへの興味も評価のポイントとしました。コンテストモデルのような髪の子が原宿にたくさん生まれてほしい。少し過激なくらいの挑戦にも期待しています。
WWDJAPAN 編集長/ 村上 要さん

“オートクチュール”というテーマは、ファッションとビューティの両面からとても親近感のあるものでした。ファッションではデザイナーが提案し、お客様が応える順番ですが、今回のコンテストでは多くの方がモデルの話を聞き、そこから発想を広げていました。その姿勢がヘアサロン業界らしいと感じました。スタイリストの方の問いかけに対して私たちがレスポンスすることで、双方がアップデートしていく。そうしたやり取りがヘア業界全体の前進につながる一つの舞台になっていると思います。モデルの内に秘めた強さをヘアやファッションで表現していた点にも共感し、今後の挑戦にも期待しています。
■KIRATERA CONTEST 特設サイト
https://www.b-ex.inc/kiratera/photocontest/
■KIRATERA 公式Instagram
https://www.instagram.com/kiratera_colour/
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