GOALD中村トメ吉×松本拓馬スペシャル対談【前編】 運命は再び交わる。松本拓馬、GOALD移籍の真意。中村トメ吉に導かれた挑戦の原点「第二章」

中村さんから任された責任を果たすため!? 走り続けて得たカリスマの地位

 

 

―その後の松本さんの活躍は誰もが知ることになり、宣言通りのカリスマに。松本さんは、技術はもちろん、ブランディングの面でも人の目を惹きつけています。その両面を持っているからこその存在感なんだと思いますが、ご自身でもそれは意識していらっしゃいますか?

 

松本:そうですね。「どうしたらカリスマと言われるポジションに立てるのか?」というのはいつも考えていました。たとえば、僕は“ライジングカット”でメディアにたくさん取り上げていただきましたが、それは母校でのヘアショーがきっかけで生まれたんですよ。当時、ヘアカットはもくもくとモデルさんをカットして、Before&Afterを見せるものがほとんどでした。「もっと見ている人が楽しめることができないだろうか?」と考えて、メンズの髪を超高速でカットするパフォーマンスを思いついたんです。そのとき、ステージで流れていたのがEXILEの「Rising Sun」だったので、安直に“ライジングカット”と命名しました(笑)。

 

 

―そんなエピソードがあったんですね!

 

中村:松本は美容師の領域をはるかに超える活躍をしているよね。携帯電話会社のCMに出演したり、サロンワークでは年間1万人ものカット実績を何年も連続で更新したり。

 

松本:CM出演の話がきた時は自分でもびっくりしました(笑)。大きな仕事が決まったときは、必ず真っ先に中村さんに報告していましたよね。「ここまで成長したんだ」というのを見てほしくて。

 

 

中村:でも、活躍しすぎて心配になることもありました。誰もが認めるカリスマになったというときに、「本当にしんどいです」とメッセージをもらったことがあって。松本はいつも「大丈夫です」「余裕です」という姿勢を崩さなかったから、驚いたし、心配したよ。

 

松本:とにかくがむしゃらで、サロンワークだけでも1日30〜35人くらい担当していて外部の仕事もばんばんきてたんです。そして働きすぎがたたって適応障害に。さすがにこのままでは美容師を続けられなくなると危機を感じて、それ以降休みはちゃんと取るようになりました。

 

 

中村:でも、プライベートでも趣味でも、夢中になったら極めようとするから、極端なんだよな(笑)。

 

松本:ついやっちゃうんですよ。

 

【後編】に続く。

 

株式会社GOALD JAPAN/代表取締役社長

中村トメ吉

28歳で高木琢也氏と共同経営でメンズ美容室「OCEAN TOKYO」を設立。5年で10億円の収益を上げ、プロデュースした「OCEAN TRICO」は発売3年で累計販売数 300万本を達成。自身の教育論をまとめた著書「若手を動かせ」はAmazonベストセラー1位を獲得。全国経営者セミナー業界最年少登壇。美容師版ミシュラン「カミカリスマアワード」メンズ部門2つ星を3年連続で獲得。株式会社GOALD代表を退き、株式会社GOALD JAPAN代表に就任。アジアのメンズ市場に乗り出す。

 

MEN’S salon GOALD 渋谷/トップスタイリスト

松本拓馬

早稲田美容専門学校を卒業後、AKROSに入社。年間総指名数1万人を超える。超高速カット技術「ライジングカット」で注目を集め、メディアに多数出演。2025年9月から中村トメ吉率いるGOALDの一員となる。これまでも美容師の技術力向上を目指し、自社セミナーの開催、技術講師などを務めてきたが、今後はますます業界の技術力を底上げするために尽力の予定。

 

(文/須川奈津江  撮影/菊池麻美)

 

 

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