若さが加速する時代に、何を更新し続けるのか。内田聡一郎が振り返る2025年と、美容業界を“声”で横断するPodcast始動。
2026年はPodcastのパーソナリティーに! 声で残し、声でつなぐ

―2026年の展望も伺いたいです。先日Instagramで、Podcastがスタートするという告知がありました。
2026年は新しいことをやると決めていたので、その一つがPodcastですね。僕は昔からラジオをよく聞くんですよ。人の声を通して、その人の意思を探ったりするのがすごく好きなんです。
ここ数年でPodcastはかなり盛り上がってきているなと感じていて。YouTubeが一巡して、情報が溢れすぎた中で、今度は“耳だけをハックする”メディアが一番面白いんじゃないかと思ったんですよね。移動中とか、何かをしながら自然に聞けるという意味でも、音声はすごく効果的だなと。

―YouTubeなどではなくPodcastなんですね。
Podcastは、YouTubeよりもっとクローズドなメディアだと思っています。今やYouTubeは、テレビほどではないにしても公共性が高い感じがしていて。対するPodcastはもっと雑談に近い。居酒屋でたまたま隣の席の会話が聞こえてきた、みたいな距離感がある。その分、その人らしさや奥行きが一番出るメディアだなと感じています。
―内田さんは、コロナ禍では音声メディア「Voicy」でもパーソナリティを務めていましたよね。それとは異なる内容になるのでしょうか?
そうですね。Voicyはどちらかというと一人語りや、異業種の話が中心でしたけど、今回は完全に美容師さんや美容業界に向けたラジオにしたいです。僕じゃないと引き出せない、美容師さんの一面を引き出すことがコンセプトですね。
なので、ゲストを呼ぶことが増えると考えていて。大御所から同世代、若い世代まで、いろんな方と話したいと思っています。世代を問わず、何を考えていて、どこに腹落ちしているのかを、ちゃんと話せる場にしたい。数年後に聞き返しても「めちゃくちゃ面白いな」と思えるようなアーカイブとして残したいんですよ。
だから、10年はやりたいですね。Podcastって、音源は自分で持てるので、いろんな形で使い続けられる。50代、60代になっても続けられるテーマだと思っていますし、ある意味、音声日記みたいな感覚もあります。
―Podcastを通してどんなことを実現したいですか?
美容師のIPを高めたいという気持ちが強いですね。名前や技術だけじゃなくて、人としての魅力まで含めて「覚えられる存在」になる、という意味です。「こんな美容師がいるんだ」「美容師っておもしろいよね」と思ってもらえるような発信をしていきたい。ゆくゆくは業界の内と外、両方に届くようなものに育てていけたらいいなと思っています。
―最後に、2026年に向けての思いを教えてください。
冒頭でもお話ししましたが、僕も気づいたら、自分はもう完全に若手ではなくて、ベテランと言われる領域に足を踏み入れているんですよね。でも、だからといって若い世代の価値観がわからないとか、否定したい気持ちはまったくない。
若い世代の利他的な視点や、再現性を重視する考え方は、「なるほどな」と思うことが多いですし、それは今の時代にはすごく自然な感覚だと思っています。一方で、長くやってきた同世代〜大御所世代には、その世代にしか語れない経験や文脈がある。
どの世代が正しい、という話ではなくて、それぞれが見ている景色が違うだけ。その間に立って、ちゃんと話を聞いて、わかる形で橋渡ししていく人が必要なんだと思うんです。
2025年に積極的に若い世代と関わったこともそうですし、2026年にスタートするPodcastも、僕の立ち位置だからこそできるような、人と人、世代と世代をつなぐ役割を担っていきたいです。
―2026年の内田さんのご活躍、そしてPodcastも楽しみです! Podcastの内容はリクエストQJでも記事として公開予定です。お楽しみに!

- プロフィール
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内田聡一郎/『LECO』代表
2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUを、2025年には別ブランドとしてØØnをオープン。
現在渋谷1丁目に5店舗を展開。
代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。
(文/須川奈津江 撮影/菊池麻美)