チームは、言葉で強くなる。 美容業界の“モチベーショナル・スピーカー” sand代表 絹村友也が語る珠玉のコトダマ

 

第一線で活躍する美容師たちの人生を変えた「恩師の言葉」を紹介する連載企画「美容師のコトダマ」。

「技術に悩んだ日、リーダーとして壁にぶつかった日、仲間の可能性を信じきれなかった自分に気づいた日。そんな瞬間に、心を支えてくれたのは言葉だった」

そう語るのは、「sand(サンド)」グループの代表として、スタッフ教育・技術統括・マネジメントを担う絹村友也(きぬむらゆうや)さん。チームとともに歩み、言葉で人を育てる熱きリーダーの「コトダマ」を探ります。

 


 

160人の仲間に対して誓う「相手の可能性を、ちゃんと信じきること」

 

 

僕自身、今は代表としてたくさんのスタッフと共にsandを盛り上げるべく頑張っていますが、学生の頃からでデビュー当初までは本当にダメダメだったし、優等生でもありませんでした。支えられてばかりの人生で、いろんな人からたくさんの言葉をもらって、ようやくここまで来られた感覚なんですよね。

 

無数の言葉が、今の僕をカタチづくってきた。だから今でも、あの人のあの言葉、ってピンポイントで思い出すというよりは、いつの間にか心の中に根を張って、支えになってくれているみたいな感覚があるんですよ。

 

でも、そんな中で、今の僕が最も大切にしているコトダマがあるとすれば……思いついたのはこれです。

 

「相手の可能性を、ちゃんと信じきること」

 

この言葉に出会えたのは、実はほんの最近。160人もの仲間たちと本気で関わるようになって、はじめてこの言葉の本当の意味を実感しました。

 

 

以前の僕は、人の可能性を信じているつもりで、どこかで「自分の型」に当てはめようとしていました。売れてほしい、成長してほしい、もっと良い美容師になってほしい。そう思う気持ちは本物だった。でも、俺はできるけど、お前も同じやり方をすれば絶対できるって、無意識のうちにそんな態度で接していたんです。情熱だけが先走って、スピード感ばかり求めて。

 

頑張っている彼らが、その頑張りを認められていないと感じてしまうこともあったと思います。心から応援していたはずなのに、モチベーションを下げてしまう。そんな失敗を何度もしてきました。

 

 

その反省の先に、「信じる」という言葉の意味が少しずつ変わってきたんです。自分の価値観や枠にはめるのではなく、「その人自身が持つ可能性を、そのまま信じきる」。それが本当にできるようになるまでには、かなり時間がかかりました。伸びしろばかりに目を向けるのではなく、今できていることも認める。これは自分に対してもそう。そうすることで、人も自分も心から応援できるようになったんだと思います。

 

>アル・ゴア元米副大統領の言葉「1人で行けば早く行ける。みんなで行けば遠くへ行ける」

 

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