チームは、言葉で強くなる。 美容業界の“モチベーショナル・スピーカー” sand代表 絹村友也が語る珠玉のコトダマ

あのモチベーショナル・スピーカーの金言「言葉はプレゼント」

 

 

この考え方は、元マクドナルドのカリスマ店長・鴨頭嘉人さんの影響です。彼の講演で「言葉はプレゼントなんだよ」と教わってから、僕の中で言葉の扱い方がガラッと変わりました。

 

たとえ厳しい言葉であっても、相手の未来を思って伝えるなら、それはプレゼントになる。相手に“贈る”ような気持ちで言葉を選ぶ。これは、僕の人生観そのものです。

 

美容師という仕事を通して、僕は“髪”だけじゃなく、“言葉”でも誰かを励ませる存在でありたい。言葉が人の背中を押すことを、僕は何度も体験してきました。だからこれからも、美容師として、人として、コトダマを大切に生きていきたいと思っています。

 

心揺さぶる言葉を集めて、届ける

 

 

僕は日々、心に響いた言葉をスマホにメモするようにしています。誰かとの会話の中でふと出てきた一言だったり、本を読んでいて出会ったフレーズだったり。たとえば「今の言葉、すごく深いな」「この感覚、大事にしたいな」と思った瞬間に、すぐスマホを開いて打ち込むんです。

 

それは、“忘れないため”というより、“未来の自分に贈るため”かもしれません。感情や考えって、時間が経つとどうしても薄れていく。でも、言葉にして残しておけば、そのときの気づきや温度感ごと、もう一度思い出すことができるんですよね。

 

 

メモ帳の中には、何百もの言葉が並んでいます。振り返って読むと、「ああ、この時期にこんなこと悩んでたな」とか、「これを支えに乗り越えたんだな」とか、自分の足跡をたどるような感覚になるんです。僕にとって言葉は、記録であり、原動力でもあります。

また、僕は日々、Instagramなどで“言葉”を発信しています。ヘアスタイルの写真も載せていますが、それ以上に自分の思いや考えを綴った言葉を大切にしているんです。それを見て来てくださるお客さまもいらっしゃいますし、「この言葉に惹かれて」「マネジメントの悩みに共感した」といった理由で、僕のもとを訪れる方もいるんですよ。

 

これって、ある種のカウンセリングに近いんじゃないかと思っていて。その流れで髪を切るわけなんですけど、もしかするとこれが美容師の新しいカタチなのかもって思っています。

 

 

僕は毎日日記を書いています。テーマは「美意識の探求」。その日「美しい」と感じたことを記録するという、ちょっと変わった日記です。ネガティブなことも含めて、自分の感情に気づくための時間。書くことで、思考が整い、自分の価値観が磨かれていく。だからこそ、僕は言葉にこだわります。

 

プロフィール
sand代表/lot 代表
絹村友也

愛知県出身。名古屋美容専門学校卒業後、都内の有名サロンで経験を積み、2017年に「sand」の立ち上げメンバーとして参画。現在はsandグループの代表を務め、関東全店舗に出勤しながら、スタッフ教育、技術統括、マネジメントにも携わる。

ショート、ボブ、バッサリカットを得意とし、レザーを用いた骨格補正カットによって、幅広い年齢層の顧客から支持を集めている。SNSを活用した新規集客にも注力し、「この人に切ってほしい」そんな想いを持ったお客さまが全国から足を運ぶ。特にショート・ボブカットにおいては圧倒的な支持を得ており、初挑戦のお客さまからも「思い切って来てよかった」という喜びの声が絶えない。

 

(文/外山武史  撮影/菊池麻美)

 

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