否定され、迷い、それでも信じた 人生を導いた「言葉の羅針盤」 Null代表 松岡諒さんのコトダマ


「二兎を追って、二兎を得るのが諒さんなんじゃないか」

 

 

二足の草鞋を履くキャリアを突き進み、ときに迷い続ける中で、「二兎を追う者は一兎をも得ずかもしれない。でも、それでもこの道を行くしかない」と、半ば自分に言い聞かせるようにXで発信したことがありました。そのとき、GO TODAY SHAiRE SALONの輿石裕太さんからかけてもらったのがこの言葉です。

「二兎を追って、二兎を得るのが諒さんなんじゃないか」

 

 

正直、その一言で救われました。ずっと「中途半端なんじゃないか」「どちらかに絞るべきなんじゃないか」と悩んできた。でも、「両方を追っていい」「両方を得ようとしていい」と言ってもらえたことで、自分の進み方を肯定できた気がしました。

それまでコンプレックスだった二軸の生き方が、自分の個性なんだと思えるようになった瞬間でした。この言葉があったから、今も迷いながらでも前に進めています。

「人を信じられるからこそ、今のやり方が成り立っているんだよね」

Nullを立ち上げ、経営者という立場に立ってから、決して順風満帆だったわけではありません。様々な迷いと苦肉の決断、離職やトラブルも経験しました。そのたびに思ったんです。人を信じすぎる自分は、経営者として甘いんじゃないか。もっと疑うべきなんじゃないか、と。自分の性格が、組織を弱くしているのではないかと悩んだ時期もあります。そのタイミングで、以前勤めていたサロンの代表に言われたのがこの言葉でした。

 

「人を信じられるからこそ、今のやり方が成り立っているんだよね」

 

 

期待するから裏切られたような気分になる。本気で信じ、任せているからこそ問題が起きる。でも同時に、信じて任せてきたからこそ、ここまで来られたんじゃないか。その言葉を聞いたとき、自分の弱みだと思っていた部分が、実は最大の強みなんだと気づきました。経営者として何を捨てるかではなく、何を信じ続けるか。その軸が、このときはっきりと見えた気がしたんです。

 

 

Nullでは、業務やルールに様々な余白を持たせています。個人の志や仲間を思いやる力を信じて任せるからこそ、葛藤が生まれ、その葛藤を越えたときに人は成長する。人の弱さを理解したうえで、それでも信じ続ける。それが、今の僕の経営の軸です。

失敗も沢山あります。でも、それでもこのやり方を選び続けたい。Nullが今の形で成り立っている理由は、そこにあると思っています。

 

プロフィール
松岡 諒(まつおか・りょう)
株式会社Null 代表取締役CEO

株式会社GO TODAY SHAiRE SALONサロン事業部 所属
神奈川県出身。山野美容専門学校卒業後、表参道の美容室に4カ月勤務。その後フリーランス美容師として独立し、週3日のサロンワークで毎月100万円以上の売上を達成する。
同時にGO TODAY SHAiRE SALONにて、マネージャー業務、マーケティング、広報、新規事業立ち上げなどを経験。24歳で合同会社Nullを設立し、表参道にサロン「Null」をオープン。同年にGO TODAY SHAiRE SALONの新ブランドとして共育型シェアサロン「Qin」を立ち上げ、プロジェクトオーナーを務める2024年9月に「Null原宿店」、2025年7月に「Null神宮前店」をオープンし、現在3店舗を経営。
Instagram:@ryomatsuoka.null

 

(文/外山武史  撮影/菊池麻美)

 

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