コロナ禍でルーティンが壊れたとき、もう一度“自分”を始めたーCocoon SAKURAの習慣 前編―
猫の存在は効果絶大!? 「こうありたい自分」にすぐなれる

ここ1年、私の習慣に新しく加わった大切な存在がいます。それが、猫。
朝4時半に起こされることもあるんですけど(笑)、それが楽しみで仕方ないんです。耳元で鳴いたり、顔に乗ってきたり、足にスリスリしたり。毎朝、どんな方法で起こしてくれるのか、ワクワクしています。
猫って、自分の欲求にすごく正直なんですよね。「お腹が空いた」「眠い」「今は触られたくない」っていうのを、打算や遠慮なく表現してくれる。それを見ていると、率直に表現しない人間って、特に私って、なんて天邪鬼なんだろうって思うくらいです。
日々、ちょっと嫌なことってあるじゃないですか。例えば、「雨降ってきた、傘持ってないよ」とか「コンビニのレジ、今日はすごく待ったな」とか本当に些細なことにそれまではちょっとイライラすることもあったけれど、「家に帰ったら猫が待ってる」って思うだけで、まったくイライラしなくなったんですよ! 猫には、こんなにも簡単に、自分が理想とする心の状態に導いてくれる。その効果に驚いています。

愛猫にゃんたろう君とふうちゃん
家に猫がいることで、スマホを見る時間も自然と減りました。以前は、仕事外でもLINEや連絡にすぐ反応したくて、そうなると、スマホへのアンテナをオフにできなかったんです。でも今はそのアンテナを一旦オフにできるようになりました。猫と一緒に過ごす時間が、私にとって大切な“余白”なんです。
日々を忙しく過ごす中で、どうしても「何かしていないと落ち着かない」って思ってしまいがち。でも、猫は何もしていなくてもそこにいるだけで、穏やかで、満たされている。そんな姿に、人としての大事なことを教わっている気がします。

- プロフィール
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Cocoon表参道
ディレクター/SAKURA
都内1店舗を経て、「Cocoon」のオープニングスタッフとして参加。現在ディレクターを務める。お客さま一人ひとりの素材を見極めるノンブローカットで、幅広い年齢層のお客さまに頼りにされている。JHA新人賞ノミネート。美容師としての技術、センスと共にそのファッションセンスでも注目を集めている。
(文/須川奈津江 撮影/宮崎洋)