サロンの外に出ることで感性を耕す。アートと自然が生む発想の源 -Liner代表 伊藤恵一の習慣-【後編】
自然の中で“頭を空っぽにする”

自然の中にいる時間は、僕にとって“リセットの時間”です。仕事では常に頭を使っているので、何も考えずにいられる時間を意識的に作るようにしています。
特にハマっているのが、釣りとスノーボード。どちらも自然と一体になれるというか、五感を使って“今”に集中できるのがいいんですよね。

釣りは本当に初心者なんですけど、すごく奥が深い。僕はバス釣りがメインで、朝5時くらいから湖に出て、ボートの上で9時間くらいやっています(笑)。一緒に行く友人がかなり本格派なので、教えてもらいながらやっているんですけど、最初の3〜4時間は集中しすぎて無言。途中から頭が空っぽになっていく感じが気持ちいいんですよね。
相模湖とか千葉の湖によく行くんですけど、場所によって魚の反応が全然違う。魚も人間を学習していて、「これはエサだな」って見抜いてくるらしいんですよ(笑)。だから釣りって意外とロジカル。時間帯、気温、水温、日差しの角度……いろんな要素を読んで考えないと釣れない。そういう“読み解く感じ”が、美容師の仕事にも少し似てるなと思います。

一方でスノーボードは、完全に“感覚の世界”です。冬になるとシーズン中に3〜4回は行きますね。去年はガーラ湯沢とか、アクセスのいいところを選んで、日帰りで行ってました。
どちらも自然の中に身を置くと、自分の中のリズムが整う感じがする。この時間があるから、またサロンワークに集中できるんですよ。