瑞々しい感性は、非日常でしか磨けない 人と違う場所へ行き、自分を尖らせる -THE STRAMA春宮 雅之の習慣-【後編】

春宮雅之(はるみやまさゆき)さんにとって海外旅行は、単なるリフレッシュではなく、美容師として立ち続けるための大切な習慣。年に一度、あえて美容師の足が向かない場所を選んで過ごす。その非日常で得た感覚や解放感は、デザインやお客さまとの関係にも静かにつながっているそうです。そんな春宮さんの旅の中身と、その効果を語っていただきました。
人と同じ場所へ行かないと、決めている理由

海外旅行は、僕にとって数少ない趣味です。とはいえ、完全に美容と切り離されているかというと、そうでもない。年に一度くらい、10月や11月にまとまった休みを取って海外へ行きます。その時に、ひとつだけ決めていることがあります。それは「美容師があまり行かない場所を選ぶ」ということ。人と同じことをしていたら、この業界では突出できない。それは美容師一年目の頃から、ずっと変わらない感覚です。
地方から東京へ出てきて感じたのは、都会には最初から完成されている人が本当に多いということでした。東京でずっと育ってきた美容師は、感覚も情報量もレベルが高い。そこで同じ景色を見て、同じ体験をしていたら、差は埋まらない。だから僕は、できるだけ人と違う選択をしようと決めてきました。

海外旅行も、その延長線にあります。南アフリカのケープタウン、トルコ、サンフランシスコとヨセミテ国立公園。いわゆる「美容師の王道」から、少し外れた場所ばかり。行きやすさや効率よりも、そこでしか味わえない体験を優先しています。