瑞々しい感性は、非日常でしか磨けない 人と違う場所へ行き、自分を尖らせる -THE STRAMA春宮 雅之の習慣-【後編】
感性は、非日常の中でしか揺さぶられない

都会から都会へ行っても、僕の感覚はあまり動きません。一度ニューヨークにも行きましたが、刺激はあっても、感性が大きく揺さぶられる感じはなかった。だから自然のある場所、特にスケールがまったく違う景色に惹かれるようになりました。サンフランシスコからレンタカーで向かったヨセミテ国立公園は、その代表です。岩山が連なり、場所によって色がまったく違う。湖の色が虹のように見える場所もあって、現実とは思えない光景でした。
トルコも印象的でした。早朝に集合して、気球に乗り、朝日を上空から眺める。寒い国の朝の空気は、色が澄んでいて、淡くて、でもどこか力強い。派手な色使いの絨毯が街のあちこちにあるのに、不思議とまとまって見える。そのバランス感覚は、日本ではなかなか出会えないものです。

僕は、旅先で何かを直接デザインに落とし込もうとはしていません。ただ、その場で感じた色、空気、解放感が、あとからじわじわ効いてくる。感性は、意識して磨くものというより、揺さぶられた結果として残るものだと思っています。