SNSのバズとクリエイションの審美眼、その両方を武器に挑み続けるDaB Daikanyama私市龍星さん―トレンドメーカーの「ブレイン解剖」

 

トレンドの一歩先を行くクリエイティブを生み出す美容師は、どんなヒトやモノにインスパイアされるのか。クリエイティブな感性を持つ人たちに直撃取材し、紐解いていくのがこの企画「ブレイン解剖」です。

今回は、DaB Daikanyamaの私市龍星(きさいち りゅうせい)さんが登場。サロンワークで提供するリアルヘアから、コンテストでのクリエイティブスタイルまで、ハイクオリティなヘアを発信し続けています。磨いたセンスと技術、戦略を武器に常に前に進む私市さんの頭の中はどうなっているのでしょうか。

 


 

ブリーチとパーマは分析と“好き”の間で見つけた、自分なりの“発信の形”

 

 

新卒でDaBに入社して、今6年目になります。美容学生のときに、代表である八木岡の特別授業を受けたことがきっかけで、このサロンに強く惹かれるようになりました。そのとき、八木岡がDaBを指して言った「デザイナーズ集団」という言葉がすごく印象的でした。その言葉に込められたこだわりや空気感がすごく響いて、「ここに入りたい」と思ったんですよね。

 

その後、3年半のアシスタント期間を経てデビューしました。DaBの中では早い方でしたが、早めのデビューが叶った理由は、早いうちからSNSでの集客に成功していたからだと思います。DaBでは自己集客が物を言うので、アシスタントの頃からかなり戦略的に取り組んでいたんです。集客の重要性は当然デビュー前後に限ったことではないですし、今やることが自分の将来のためにもなる、と考えていましたね。

 

 

TikTokやInstagramに投稿する内容は、マーケットの傾向やトレンドを読みながら「今、どんな投稿が刺さるか?」を分析して組み立てていました。僕は細かいニュアンスを汲み取るのが得意なタイプなんです。投稿写真の角度や色味、キャプションの言葉選びひとつでも反応が大きく変わることにすごく面白みを感じていましたね。

初めに取り組んだのは、ターゲット層の見極め。当時は、自分も23〜24歳くらいだったので、若い世代のお客さまが多かったんです。そこで、まだそこまでお金に余裕がない若い層にも刺さりやすい“ブリーチ1回でつくるベージュカラー”を打ち出して、フォロワー数を伸ばしていきました。加えて、夏休みや卒業式などの季節イベントに合わせて2カ月前から投稿内容を調整することも。そうした試行錯誤の積み重ねが、自然と集客にもつながっていったのだと思います。

 

 

今は、ブリーチとパーマでブランディングしていますが、これは、自分の好きなものと一定のマスを狙って落とし込んだ中間点なんです。もっと大きなマスに向けて流行りのスタイルを打ち出すこともできますが、やっぱり自分の“好き”が盛り込まれていたほうが楽しく続けられるんですよね。お客さまが求めるものと、自分の“好き”の交わるところを見つけるのが、僕にとっての発信の形なんだと思います。

 

>ファッション誌はもちろん、流木が作る自然の造形やバランスをスタイル作りに活かす!?

 

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