色落ちまで楽しめるハイトーンでリール1000万回再生超え! 内定取り消しのドン底から這い上がり躍進する、SOL. CHIHIROさん #Z世代のスター発掘

SNSでの競争がどんどん激しくなっている近年。デジタルネイティブ世代の若手美容師たちは、どんな武器を手にこの激しい時代を勝ち抜いているのでしょうか?
今回は、ムラのない艶やかなブリーチデザインと幅広いスタイルで注⽬を集めるSOL.(ソル)の人気スタイリスト・CHIHIRO(ちひろ)さんが登場。
2020年、いわゆる”コロナ元年”にスタートしたキャリアは、波瀾万丈な幕開けだったそう。それでも技術への情熱を糧に数々の壁を乗り越え、SOL.で見事に花開いたCHIHIROさん。アシスタント時代のエピソードから印象に残っている出来事、そしてSNSへの向き合い方まで伺いました。
上京後、コロナの影響で内定が取り消し!?

私が社会に出たのは2020年。まさにコロナ禍が始まった年でした。本来なら新卒生として都内のサロンで働き始めるはずだったのですが、上京直後に内定取り消しになってしまったんです。地元・石川を離れ念願の東京に出てきて、美容師としての一歩を踏みだそうとした矢先の出来事で、途方に暮れましたね。
親や友人からは「戻っておいで」と言われましたが、どうしても帰りたくありませんでした。と言うのも、私はハイトーンが得意な美容師になりたかったので、それなら東京じゃないと…という思いが強くて。改めて就職活動を始め、日々の生活費や家賃をまかなうために近所の飲食店でアルバイトもしていました。

半年ほどそんな生活を続けた頃、都内を中心にいくつも店舗を展開している人気サロンが後期の新卒募集を出しているのを見つけたんです。SOL.の前に勤めていたサロンなのですが、そこは幅広いジャンルで活躍しているスタッフが在籍していました。「オールジャンルの技術を学べそうだし、挑戦してみよう」と思い、採用試験を受けることに。無事に内定をいただき、10月にようやく美容師として働き始めることができました。
人気スタイリストの専属アシスタントに

入社先のサロンには『1年デビュー』に向けたアカデミー制度がありました。半年間の遅れを取ってしまったことへの焦りもあり「絶対に1年で合格する」と決めて、逆算してモデルを入れるなど戦略的に準備。結果、無事に1年でデビューチェックに合格しました。
予定通りにカリキュラムを進め、側から見ると順調に見えたかもしれませんが、実際のところは壮絶な1年だったんです(笑)。専属でついていたのは、前社でも指折りのハイトーンのスペシャリスト。技術に本当に厳しい方で、営業中も毎日叱られ、褒められた記憶がないくらいビシバシ鍛えられました。

ただ、厳しさの中にも愛のある指導だったので、泣いたことはあれど「辞めたい」と思ったことは1度もありませんでしたね。「技術を学びたい」という想いに加え、「この人に認められたい」という気持ちがモチベーションになっていたのだと思います。
こうしてアシスタント時代を思い返すと、試練が次々と舞い込んできて、落ち込む暇もなかったほど。とにかく毎日に必死で、目の前のことに全力で取り組むしかなかったのがよかったのだと思います。
そんな毎日で何より救われたのは、お客さまと接する時間でした。先輩のお客さまとお話する時間も大好きでしたし、営業後にモデルを施術していると、その日の疲れが全部吹き飛ぶんですよ。落ち込んでいても「楽しい!」という感情に自然に切り替わり、ポジティブになれましたね。
デビュー初月でトップスタイリストへ

デビューまでに必要なカリキュラムや試験には1年で合格していたものの、実は、その時点ではまだ少し自信が持てずにいたんです。なので「もう半年アシスタントをさせてください」と自ら申し出て、半年後に晴れてデビューを果たしました。
デビュー前の半年で決めた目標は「初月でトップスタイリストになること」。前社は、基準となる売上目標を達成するとトップスタイリストに昇格できる仕組みだったのですが、先輩からは「その基準ではなく、100万を目指してやれ」と言われたんです。最初は不安でしたが、客数やメニューの組み合わせなどを計算して準備した結果、無事にデビュー初月で100万円超えを達成することができました。

前社でも多くのお客さまに恵まれて充実した毎日を過ごす中で、やればやるほど「もっとブリーチデザインやカラーのクオリティを高めたい」と感じるように。更なる成長と次のステップを求めて、デビューから半年後に現在のSOL.に移りました。
SOL.にはブリーチに特化したスタッフが多く所属していたことも魅力でしたが、一番のきっかけは、当時SOL.にいた女性スタイリストの作る世界観に魅せられたこと。「彼女から直接学んでみたい」と、募集が出たタイミングで応募しました。
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