fifth新ブランド『soigne』代表・龍正也。ABBEYで16年。愛した場所を離れて選んだ、友情と挑戦の決断

 

 

2025年5月、表参道に誕生したfifthグループの新ブランド『soigne(ソワネ)』。その代表に就任したのが、人気サロンABBEYで新卒から16年間キャリアを積んだ龍正也(りゅう・せいや)さんです。骨を埋める覚悟で働いていたサロンを離れた背景には、新しいことへの挑戦心と、fifthグループ代表・木村允人(きむらまさと)氏との学生時代から続く強い絆がありました。愛着ある場所を手放し、次のステージへと踏み出した理由、そして『soigne』に込めた想いに迫りました。

 


 

新卒から16年。大好きだったABBEYを退社した理由

 

――soigne誕生の話を伺う前に、fifthグループ代表・木村さんとの関係性について改めて伺いたいのですが、もともと専門学校の同級生だったそうですね。

 

そうです。fifthの上原俊樹(fifthディレクター)、岩井慎之介、工藤帆も同級生です。他にも都内で活躍している仲のいい同級生が複数いて、みんなで卒業後に上京しました。僕はABBEYに入社したのですが、友達3人でマンションを借りて住んでいて。そこに木村がよく遊びに来ていて、2年ほど僕の部屋に一緒に住んでいたこともあったんです。彼が飲食店でバイトしていた頃は、まかないを持って帰ってきてくれて、アシスタント時代は本当に助けられていましたね。






――そんなエピソードがあったんですね。学生時代はどんな学生でしたか?

 

カラオケ大会やクリスマスパーティなどイベントが多い学校で、みんなでバンドを組んだり、とにかくよく遊んでいました。ただ、技術にはみんな自信があって。1年生の頃はとくにワインディングの練習をたくさんして、実技試験では200人中10位でした。そのとき木村は2位、上原も6位、工藤8位で、技術面では割と上位にいましたね。

 

――その頃から技術は得意だったんですね。龍さんはABBEYで16年キャリアを積まれ、もともと骨を埋めるつもりだったとか。

 

はい。本当に大好きなサロンで、ここでずっと働くんだろうなと思っていました。ですが、木村が経営者としてどんどん活躍し、業界を良くするために挑戦し続けている姿を見るうちに、その行動や考え方に強く共感するようになっていって。気づけば「自分もそこに混ざりたい」と思うようになっていました。それで自分から「入れてほしい」と伝えたんですが、「それなら新しいブランドを作ろう」と言ってくれて。fifth直営のレディースの新ブランドを立ち上げよう、と。嬉しかった反面、ABBEYを退社する決断は本当に悩みました。一度会社に伝えてから、また考え直して…。最終的に、半年後に決意しました。37歳になり、最低でもあと30年は働くと考えたとき、ABBEYへの愛情は変わらないけれど、挑戦する道を選びました。でも退社直前は、寂しさで食欲がなくなるほどでした。正直、木村がいなかったら辞めていません。木村がやっているfifthだから、勇気を持って踏み出せました。






>新ブランド『soigne』へ込める想い


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