わたしがもらった東京の激戦区で生き抜く力を後輩にも―オーナーとわたし。女性美容師の右腕物語 LILI山本真梨子さん―

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上にオーナー、下にスタッフ。リーダー的な役割を担う時期に差し掛かり、立場の変化にとまどう女性美容師に向けて、先輩女性美容師の働き方を届ける「オーナーとわたし」。第2回は、東京・原宿『LILI』の山本真梨子(やまもとまりこ)さんのもとを訪ねます。クリエイティブで、とにかく多才で多忙なオーナー・三好真二さんのもとで育ち、自身も美容専門誌の撮影やセミナーなどで活躍する山本さん。そのやわらかい雰囲気とは裏腹に、後輩への姿勢はとても厳しく真摯なものでした。

 


 
憧れた美容師のもとで2番手に


三好の下では、『HEARTS』時代から働かせてもらっていました。業界誌に載った三好の作品を見て「一緒に働きたい!」と思ったわたしは、上京を決意。当時勤めていた大阪のサロンを辞め、『HEARTS』の門を叩きました。入社して1年経った頃に三好が独立して、『LILI』をオープンすることに。オープニングスタッフとして参加させてもらって、今にいたります。

オープンしたときは『HEARTS』から一緒に行ったスタッフもいましたが、1人辞め、2人辞め……これまでにかなりたくさんのスタッフが辞めていきました。当時は今と比べても、すごく忙しかったんです。三好が撮影やセミナーなど外部の仕事で飛び回っていたので、私たちもそれについていったり、ハントしたり。月に1日だけ完全フリーのお休みをもらえるかどうか、といった感じでした。

だいたいみんな3年は耐えられるんですけれど、その後が続きません。辞めていった理由はそれぞれですが、やっぱり東京でやり続けるというのは厳しいことなんだと感じています。集客についてもそうですし、チャンスをもらえるのも一握りの人間、後輩に抜かれることだってあります。

そんな感じだったので、わたしが三好とスタッフの間をつなぐ中間職的な立場になったのはかなり早い時期でした。サロン内でのこの図式は、もう10数年も変わっていないんじゃないでしょうか。ただ、三好とわたしの関係自体は、ここ2、3年で少し変わりました。


オーナーとの関係性が変わって、役割も変化

 

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実は三好とカットの技術について話ができるようになったのが、ここ2、3年のことなんです。

それまでは言われて、ハイと言ってやる。聞きに行って、自分で考えろって言われる(笑)。そんな一方通行の感じでした。対話ができるところまでわたしが辿りついていなかったんでしょうね。そこに到るまでは、自分でどうにかしなさいという考えだったんだと思います。

今は「この場合はどうやってレイヤーを入れるのがいいですか?」など、疑問に思ったことを聞いたり、カットしている様子を見てアドバイスをもらったりできるようになりました。そして同じ頃からスタッフのことやお店ことも、三好から言われることをやるだけでなく、対話ができるようになっていったんです。

そうやって話しているうちに、いつまでも三好に全部やってもらっていたらダメなんだなって思うようになりました。今度はこれまでやってもらってきたことを、わたしがスタッフにやっていくんだなというように。

今の三好はスタッフに対して、ほとんど何も言わなくなりました。ついでを言うと、カットの教え方もすごくていねいに、寄り添うやり方に変わりました。その分、わたしはプレッシャーですよ! 三好が言わない分、自分がどうにかしないといけないんですからね。

 

>三好さん流を引き継いだ、山本さんの教育方針

 

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